【佐賀】電動スケーターで街を周遊 12月まで実証実験
立ち乗りの二輪車「電動キックスケーター」をシェア(共有)する実証実験が9月8日から12月8日まで、佐賀市中心部で行われる。同市によると佐賀県内では初の試み。安全性や需要を確かめた上で、新たな移動手段としての導入を検討する。
佐賀駅中心に2~3キロのエリアで
電動キックスケーターは、二つの車輪が付いた板の上に立ち、ハンドルで操作する。2023年7月に施行された改正道路交通法で、最高時速20キロ以下などの条件を満たした車体は、16歳以上であれば免許がなくても乗れるようになった。
実証実験は、同市や市観光協会などでつくる「市小型モビリティ推進プラットフォーム」が、市中心部の移動手段を多様化することで、周遊性を高めることにつなげようと始めた。
佐賀駅北第二自転車駐車場と同駅の観光案内所「SAGA MADO(サガマド)」の2か所に、駐車場(ポート)を設け、計10台を配備する。ヘルメットの着用は努力義務だが、サガマドで無料の貸し出しも行う。
利用には、スマートフォンの専用アプリに身分証などを登録する必要がある。利用時間は、午前9時~午後6時で、乗車後はポートに返却する。エリアは佐賀駅を中心に2、3キロ内で、エリアを出てしまうと減速し走行できなくなる。
料金(税込み)は、30分ごとに300円。1時間500円、3時間1000円のパック料金も選択できる。
駅前で体験乗車会を開催
9月7日、同市の佐賀駅前交流広場では実証実験を前に、体験乗車会が開かれた。市職員や警察官らが、乗車を希望する人に、利用方法や交通ルールを説明していた。乗車した佐賀市の会社員橋本崇大さん(34)は「はじめは怖かったが、乗ってみると自転車やバイクと同じように操作でき、楽しかった」と話していた。同市の担当者は「ちょっとした移動に便利。この期間中に利便性を実感して活用してほしい」と呼びかけていた。