【熊本】「サバンナエリア」を整備へ! 熊本市動植物園

 熊本市動植物園(熊本市東区健軍5)に、アフリカの大地を再現した新エリア「サバンナエリア」が整備される。市は開園100周年となる2029年度のオープンを目指しており、25年度一般会計当初予算案に整備に関する経費3億5000万円を盛り込んだ。

2029年度のオープン目指す

 市動植物園は1929年、水前寺成趣園の東側に熊本動物園として開園し、69年に江津湖に接した現在地に移転した。「西遊記」に登場する孫悟空のモデルとされるキンシコウなど、107種の動物540匹を飼育しており、年間60万人以上が訪れる。


「サバンナエリア」のイメージ図 (熊本市提供)


 サバンナエリアは、キリンやゾウの獣舎がある園内東側の約1ヘクタールの敷地に整備する。建設から50年以上が経過して老朽化した獣舎を解体し、熱帯雨林やサバンナの草原、池を再現。ライオンやキリン、シマウマなど9種類の動物が、同じスペースで過ごす「混合飼育」を採用する。来園者はエリア内を通る観覧デッキから、自然に近い姿で暮らす動物を見学できるという。


自然に近い姿で暮らす動物を見学できる (熊本市提供)


 建て替える新しい獣舎には、職員や大学の研究者が調査・研究に活用できるスペースを設ける。動物の体調管理のため獣舎から放飼場に向かう通路に体重計を設置するなど、動物福祉にも配慮する。


 市は2025年度から獣舎の解体や放飼場の建設のための整地などに着手する。高倉智浩副園長は「工事中は一部の区域が立ち入り禁止になるが、ご協力をお願いしたい。新エリアが完成したら、今まで以上に生き生きとした動物の姿を楽しんでほしい」と話していた。


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