【鹿児島】AIさん、上白石萌音さん・萌歌さんらが教材に

 鹿児島県教育委員会は道徳の授業などで使う小学1、2年生向けの「郷土教材」を刷新した。鹿児島出身で歌手のAI(アイ)さんや俳優の上白石萌音(もね)さん、萌歌(もか)さん姉妹ら、子供たちにも親しまれている芸能人を起用した。

「かごしまの心」道徳の授業などで

 鹿児島にゆかりがある人たちを紹介する郷土教材の刷新は12年ぶり。名前も「かごしまの心」とした。今回はAIさんや上白石姉妹のほか、西郷隆盛や南大隅町出身の絵本作家で画家の八島太郎(1908~94年)ら計6組8人のエピソードを載せた。


鹿児島ゆかりの著名人を紹介した郷土教材「かごしまの心」


 AIさんは「ママが 教えてくれたこと」と題し、子供の頃に母親が障害者をはじめ、誰とでも親しく接する姿を見て「ちがいを みとめ合い ささえ合う ことが大切だ ということを ママが 教えてくれました」などとつづっている。

 上白石姉妹は「わたしたちの 家ぞく」というテーマで、大学受験や俳優の仕事で落ち込んだときに両親から思いやりの言葉を掛けられたことに触れ、「お父さんやお母さんのことを 思うと、『ありがとう。』という 気持ちで 心が いっぱいになります」などと記している。

 県教委によると、AIさんと上白石姉妹には職員が直接会ったり、リモートで話を聞いたりした内容から文面を作ったという。教材の最後には「心を うごかすことを 大じに してください」(上白石萌音さん)などと3人のメッセージが掲載されている。

 AB判20ページで、約1万2000部を作成。県内に479ある国公立の小学校で2025年度から使われる。3、4年生向けや5、6年生向け、中学生向けの郷土教材も作成する予定。県教委義務教育課は「活躍している人たちに、どういった苦労や葛藤、目標があったのかなどを読んでもらいたい」としている。

 教材の販売予定はないが、県教委のウェブサイトで公開している。


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