【熊本】復興の集大成・清正公の天井画 加藤神社で除幕

 熊本地震で被災した加藤神社(熊本市中央区)の復興の集大成として、天井画が奉納され、除幕式が4月24日に行われた。同神社がまつっている初代熊本藩主・加藤清正と虎の姿が描かれている。

テーマは「平和と共生」


加藤神社に奉納された天井画の一部


 2022年から「令和の大造営」と銘打ち、神殿の塗り替えや社務所の建設といった復興事業を進めてきた。天井画(縦5メートル、横15メートル)の奉納は事業の一環で、拝殿の天井をほとんど埋め尽くすような大きさになっている。


 伏見稲荷大社(京都市)に作品を奉納するなどしてきた画家の井上文太さんが手がけた。天井画のテーマは「平和と共生」で、中心に清正と寄り添う虎、その両脇に熊本城をイメージした白と黒の虎が空をかける様子を表現した。

「熊本の宝に」

 除幕式に参加した井上さんは「国宝を作ろうという思いで描いた。熊本の宝になってほしい」と語った。湯田崇弘宮司は「私たちの誇りとして大切に飾りたい」と出来栄えを見てほほえんでいた。

 加藤神社によると、天井画が奉納されるのは1962年に現在の場所に遷宮して以来、初めてという。


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