【佐賀】「泊まれるレストラン」が鹿島・酒蔵通りに開業
佐賀県鹿島市の富久千代酒造は5月27日、地元の酒蔵通りにあった旅館などを改修し、宿泊できるレストラン「オーベルジュ Fuku」とミニバーやサウナを備えた「とと」を開業した。富久千代酒造の飯盛直喜代表取締役(62)は「佐賀の魅力をもっと世界に発信したい」と抱負を語った。
同社によると、Fukuは1930年(昭和5年)に建てられた木造2階建て旅館で、延べ床面積約200平方メートル。世界的に知られる建築家・隈研吾さんの息子の太一さんが改修を手がけ、築100年近い建物に息を吹き込んだ。ととは木造2階建ての土蔵造りの元商家で、延べ床面積約160平方メートル。佐賀市の「川崎空間研究所」が改修した。
開業の式典には隈さん親子も参加。Fukuなどが立つ酒蔵通りは国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれており、研吾さんは「飯盛さんはこの魅力的な場所を世界につなげる仕事をしている」とたたえ、太一さんは「旅館の立ち姿が美しく、明かりは組子の照明にして幻想的な雰囲気を残した」などと語った。
Fukuの宿泊料金は1泊夕食付きで1人7万7000円から。ととは1棟貸しで同9万9000円から。