奥深い!門司港「バナナの叩き売り」 歴史や担い手を動画で発信

公開された動画の一場面

記事 INDEX

  • 受け継がれる伝統
  • いち早く売るため
  • ユニークな口上も

 北九州市は、同市門司区で受け継がれている伝統芸「バナナの叩(たた)き売り」について、歴史や現在の担い手を紹介する2本の動画を作成・公開しました。コロナ禍を経て増えつつある観光客らに見てもらうとともに、地元住民らが詳しく知るきっかけにしてもらい、担い手の確保にもつなげたい考えです。

受け継がれる伝統

 門司港が発祥とされるバナナの叩き売りは2017年、日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」の構成文化財の一つに認定されました。「年齢の高い人には懐かしく、若い人には新鮮に響く」として人気があり、門司港レトロ地区で実演されるなどして、地域の大きな観光資源になっています。


門司区の観光資源となっているバナナの叩き売り(公開された動画の一場面)

 門司区ではこれまでにも、魅力を広く知ってもらおうと、ホームページで成り立ちや実演に関する情報を掲載。また、訪日観光客向けに英語、中国語、韓国語の動画を制作していました。

 今回は、地元住民や国内の観光客にも気軽に見てもらえるよう、各3分間ほどの動画2本を作成。YouTubeの「北九州市公式チャンネル【KitakyuMovieChannel】」で6月1日に一般公開しました。


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いち早く売るため

 作成した動画の一つは、「門司港発祥『バナナの叩き売り』の歴史」です。


 気軽に見てもらえるよう、紙芝居風に仕上げています。


動画の一場面。紙芝居風に歩みを紹介している

 明治期に国際貿易港として繁栄した門司港で、輸送中に熟したバナナをいち早く換金するため、バナナの叩き売りが大正後期に誕生したことなど、現在に至るまでの歩みを紹介します。

ユニークな口上も

 もう一つの動画は、「日本遺産認定『門司港バナナの叩き売り』~門司港バナナの叩き売り連合会~【ダイジェスト版】」です。「門司港バナナの叩き売り連合会」に加盟する地元7団体が登場します。


 「サァサァ買うた」というよく知られたフレーズはもちろん、「今日のおかずは旦過の市場、おやつはバナナの叩き売り」「頭脳明晰(めいせき)、体は丈夫。バナナのおかげと人は言う」など、団体やメンバーによって異なるユニークな口上も紹介。段ボールを叩いたり、手拍子をしたり、盛り上げ方にも個性が感じられます。


動画の一場面。各団体やメンバーの個性が感じられる

 門司区では、この二つの動画にアクセスできるQRコードを、JR門司港駅前に設置している「バナナの叩き売り発祥の地の碑」に表示しています。

 また、連合会の「ダイジェスト版」に関連して、より詳しく7団体を紹介する「門司港バナナの叩き売り団体紹介動画」(前編後編)も公開しました。

 門司区は昨春、「黄色いバナナのポスト」をレトロ地区に設置するなど、発祥地としてのPRに注力しています。同区総務企画課の鈴木建志・にぎわい担当係長は「今回の動画で改めて発祥地とされる由縁を広く知っていただくとともに、実践団体の保存・継承にもつなげていきたい」と話しています。


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