新型コロナウイルスの影響で中止となった今年の博多祇園山笠。いつもと違う寂しい夏ですが、福岡市博多区冷泉町の「博多町家」ふるさと館では、かわいい未来の舁き手たちを表現した「あかり絵」の特別展「小さな山のぼせたち」が、7月15日(水)まで開かれています。
ほのぼの「あかり絵」の世界
小さな素焼きの人形を照明が彩る「あかり絵」の作品は、福岡市在住の造形作家・入江千春さんによるもの。祭り期間中の博多の日常が、あかり絵の手法で温かく表現されています。会場に並ぶのは新作を含む10点。山笠に夢中になっている小さな「山のぼせ」たちの姿が、勇しくも愛らしく表現されています。
寂しさを創作意欲に変えて
入江さんは、追っかけ歴15年以上という山笠ファン。祭りに携わる人々が大好きで、夏の到来を毎年楽しみにしてきたといいます。新型コロナウイルスが広がった今夏は無念の中止が決まり、「寂しい、悔しい思いをなんとか伝えたい」と新作に挑んだそう。今回の特別展について「少しでも街の"賑やかし"になれば」と話しています。
細部まで忠実に表現
「山笠に関わるものは、一つひとつに意味がある」と敬意を込める入江さん。人形だけでなく、作品の土台や小物に至るまで、どれも丁寧に作り込まれています。表情豊かな子どもがいる情景が光を受けて動き出し、かわいらしい博多弁も聞こえてきそうです。
「博多町家」ふるさと館の入館料は200円(中学生以下は無料)です。祭りとともにある博多の人たちの暮らしを優しく照らす「あかり絵」の世界にふれ、山笠の気分を味わってみてはいかがでしょうか。
展示名 | あかり絵の世界 特別展「小さな山のぼせたち」 |
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開催日 | 7月1日(水)〜7月15日(水) |
開催場所 | 「博多町家」ふるさと館(福岡市博多区冷泉町6-10) |
開催時間 | 9:00〜18:00(入館は17:30まで) |
料金 | 一般:200円/中学生以下:無料 |
公式サイト | 「博多町家」ふるさと館 |