天神・文喫で妖怪の企画展 柳川・御花の「奇怪夜行」とコラボ
記事 INDEX
- 暗がりに妖怪の影…
- 立花家に伝わる絵巻
- テーマは「こわかわ」
福岡市・天神の書店「文喫 福岡天神」で8月6日~9月8日、妖怪をテーマにした企画展が開かれます。妖怪が描かれた提灯(ちょうちん)を展示したり、グッズを販売したり、福岡県柳川市の料亭旅館「柳川藩主立花邸 御花(おはな)」で行われる夏の催し「奇怪夜行」とのコラボ企画です。
暗がりに妖怪の影…
天神で行われる企画展は「文喫奇怪夜行」。会場の文喫は岩田屋本店の本館7階にある、入場料が必要な書店です。
有料と無料のエリアに分かれ、有料エリアでは妖怪を描いた提灯を展示します。提灯は高さ50センチ台から1メートル台まで様々で、サザエから手足が伸びた妖怪や、体が牛の姿をした鬼などが描かれています。
提灯の明かりをより楽しめるように、11日までは店内の照明を落とす「夜間特別営業」を実施します。店内でゆっくり過ごしながら、暗がりに浮かび上がる妖怪や、幻想的な提灯のかげりを堪能できるそうです。
店内の喫茶では、コラボメニューも味わえます。カッパや提灯お化けなどをデザインしたクッキーを使ったスイーツ、柳川名物ウナギのせいろ蒸しのおにぎり「うむすび」などを提供します。
11日には、親子で体験できる「妖怪工作ワークショップ」も予定しています。
入場料は原則、大人1650円(土日・祝日1980円)、大学生1155円(同1386円)、中学生825円(同990円)で、小学生は全日550円。料金がお得になる夜プラン(16~20時)もありますが、夜間特別営業中は価格が変わります。詳しくは文喫のサイトで。
無料エリアでは、妖怪をイラストや文章などで紹介する壁面展示とグッズ販売を行います。グッズは、福岡を拠点に活動する若手アーティストら7人が手がけたステッカーやキーホルダーなどを用意しています。
立花家に伝わる絵巻
柳川市で2021年から行われている「奇怪夜行」は、御花と老舗提灯店「伊藤権次郎商店」(福岡県八女市)が手を携えたアートイベントです。
立花家には、妖怪が描かれた「芸州武太夫物語絵巻」が伝わります。物語は、江戸時代中期、稲生平太郎という少年が体験した妖怪との30日間にわたる根比べの話を基にしているとされています。
奇怪夜行では、この絵巻物に着想を得て、妖怪を描いた提灯などを、御花の大広間や西洋館に展示します。隣接の立花家史料館では期間中、絵巻物を公開します。
前回のイベントで妖怪に関する書籍を展示するのにあたり、本の選定を文喫に依頼した縁で今回のコラボが実現したそうです。
10、11日には文喫で、絵巻物の主人公・稲生平太郎を紹介する映像「へっちゃらへいたろう」(約25分)を上映します。
テーマは「こわかわ」
この夏の奇怪夜行は、怖くてかわいい「こわかわ」がテーマ。不気味な妖怪もよく見ると、どこか“かわいさ”があり、多くの人を魅了します。今回は、若手アーティストらにも展示作品やグッズの制作を依頼し、これまでにない世界観を演出します。
御花の奇怪夜行は8月9~12日に行われます。入館料は一般1500円、高校生1000円、小中学生500円で、開催時間は18~21時(最終入場は20時30分)です。
この夏は福岡と柳川で、妖怪の魅力にとりつかれてしまうかもしれません。