「炭鉱王」の豪邸を隅々まで拝見! 飯塚市教委が旧伊藤伝右衛門邸の3D画像を公開
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福岡県飯塚市教育委員会は「旧伊藤家住宅(旧伊藤伝右衛門邸)」(飯塚市幸袋)の内部や庭園の画像を3Dで紹介するウェブサイトを開設しました。観光客の立ち入りを制限している部屋を含め、豪邸の様子を隅々まで確認することができます。
重文指定の答申に合わせて
旧伊藤家住宅は、「筑豊の炭鉱王」と呼ばれた伊藤伝右衛門(1860~1947年)の本邸です。国の文化審議会が10月16日、主屋や道具蔵、長屋門など7棟を重要文化財に指定するよう文部科学相に答申しました。
3D画像の公開は、SNSをよく利用する若い世代や外国人観光客への情報発信を強化するのが狙いです。2021年3月のサービス開始を予定していましたが、文化審議会の答申を受けて前倒ししました。
現地を訪れたような感覚に
3Dパノラマビューは、「建物」と「庭園」の2種類を楽しめます。
特殊なカメラを使って邸内の約180か所で撮影した画像を合成して制作。住宅全体のほか、平面図をクリックすると建物内の3D画像が表示されます。
邸内を移動しながら、360度を見渡すことができ、実際に現地を訪れたような感覚になります。
立ち入れない部屋の画像も
旧伊藤家住宅は入館料310円(大人)で見学できます。3D画像は、現地では立ち入れない応接室や書斎などの内部も公開しており、庭園は紅葉や雪景色など四季の様子を楽しめます。
日本語のほか、英語、中国語、韓国語による解説も表示されます。スマートフォンと専用のゴーグルを使えば、VR映像も体験できます。
飯塚市教委文化課の担当者は「3D画像を見て、現地を訪れる人が増えてくれればうれしい」と話しています。