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山盛りの氷に、フルーツをごろごろと盛り付けて、練乳をかけた鹿児島発祥の氷菓「しろくま」。この素朴な夏の味を福岡で楽しめる店が平尾にあります。ごはんとおやつ、雑貨の店「くらすこと」で提供しているのは、自家製の杏(あんず)シロップと手作り練乳をたっぷりかけたオリジナル。店のスイーツで一番人気だという「しろくま」を食べに行きました。
雑貨も扱う広い店内
「くらすこと」は2005年、主宰の藤田ゆみさんが東京都杉並区で始めました。小さな子どもを育てながら、教室や子育てひろば、カフェなどを展開してきたそうです。
2015年、より豊かで穏やかな生活を求め、活動の拠点を福岡県糸島市に移します。糸島市二丈深江で、おやつと雑貨を扱う「くらすこと」を開き、2019年に同名の2号店を平尾にオープンしました。
白を基調とした店内は古材の陳列棚やテーブルが並び、どこか懐かしさを感じる温かみある空間です。新型コロナウイルスの感染対策として、席の間隔をゆったりとり、開け放たれた窓から入ってくる新鮮な空気が印象的でした。
飲食できるカフェスペースの隣では生活雑貨や服飾品なども販売しています。
いよいよ「しろくま」と対面
さあ、「しろくま」とご対面です。
「フルーツがこぼれないよう、いつもそーっと運びます」。店を切り盛りする芦田飛鳥さんが、作りたての「しろくま」を慎重に持ってきてくれました。
かき氷の頂にとろりとかかった杏シロップは、福岡県うきは市から取り寄せた杏を使った自家製です。甘味と酸味のバランスがちょうどよく、この店の「しろくま」を決定づけるような味わいでした。佐賀県産の牛乳をじっくり煮詰めた練乳もコクがあってまろやかです。スイカにパイナップル、ブルーベリーにキウイと、果物はどれもみずみずしく、スプーンでどこをすくっても"はずれ"がありません。器の底にはもっちりした白玉と小豆が隠れていて、最後まで飽きることなく、様々な味との出会いを楽しめました。
お母さんたちの「得意」を社会に
藤田さんは東京に住んでいた頃、母親たちが得意なことを社会でもっと生かせるのではないかと感じていたそう。「まわりのお母さんたちを誘って週1回、カフェを開くことから始めました。家族に食べさせているものと同じ基準で食材や調味料を選び、一から手作りしようと」と、当時を振り返ります。
"おいしくて安心できるもの"にこだわる藤田さんの思いは、福岡に拠点を移してからも支持を広げているようで、店には行列が絶えません。「お店ありきで始まったわけではないんです。生きていく中での大切なことを、そのまま活動にしている感じかな」と、藤田さんは控えめに話します。
福岡市中央区にありながら、ゆったりとした時間を過ごせる「くらすこと」。人気の秘密が至るところに詰まっていました。
店名 | ごはんとおやつ、雑貨の店 くらすこと |
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所在地 | 福岡市中央区平尾1-11-21 村田ビル2F |
営業時間 | 11:30〜17:00 (日曜、月曜定休) |
電話番号 | 092-791-9696 |
公式サイト | https://www.kurasukoto.com/shop-hirao/ |