【宮崎】「たまたま」最高10万円 キンカン初競り 

 宮崎県特産の完熟キンカン「たまたま」の初競りが1月16日、県内外の市場で行われた。宮崎市中央卸売市場では1キロ10万円の過去最高値で落札され、2020年に記録したこれまでの最高の5万5000円を大きく上回った。


初競りにかけられた「たまたま」(宮崎市中央卸売市場で)


 県内の一部の産地では昨年9月の台風14号で実が傷つくなどの被害が出ており、最高額で競り落とした洋康青果宮崎山形屋店(宮崎市)の松田陵治さんは「被害を受けた生産者らの励みになればという思いで値段をつけさせてもらった」と語った。JA宮崎経済連の坂下栄次会長は「資材価格、原油価格が高騰しているなか、農家が元気になる」と話していた。

 JA宮崎経済連によると、たまたまは直径2.8センチ、糖度16度以上の基準を満たしたキンカンで、生で皮ごと食べられる。中でも、直径3.2センチ以上で糖度18度以上のものは「たまたまエクセレント」として出荷されている。今季は台風の被害はあったが、生育自体は順調という。出荷は1月下旬から2月上旬がピークで、4月まで続く。


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