【大分】多世代が過ごせる!臼杵「のつてらす」オープン
大分県臼杵市野津町の旧県立野津高の普通教室棟で市が整備を進めてきた「市多世代交流館 のつてらす」が完成した。子どもたちが天候を気にせず遊べるフロアや、高校の教室をそのまま残したレンタルスペースを設けた。4月26日にオープンする。
旧県立野津高を整備
同高は、県立高の再編整備計画に伴い2014年に閉校。市が20年、農林業振興にも役立つ交流拠点をつくろうと県から土地と建物を取得し、約4億円をかけて敷地内を整備したが、委託業者が23年2月に経営破綻した。
市は、普通教室棟(鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積約1750平方メートル)を幅広い年齢層が楽しめる施設として直営で管理する方針を決め、約4000万円で冷暖房設備や遊具の整備などを行ってきた。
キッズルームやレンタルスペースなども
1階には、食事スペースや、一時営業許可を取れば飲食物の販売もできる厨房(ちゅうぼう)、絵本や小説、卓球台をそろえたフリースペースなどを設けた。正面玄関横には芝生広場もある。
2階は、小学校高学年までの子どもが天候を気にせず遊べるフロアで、大きなブロックを組み合わせて遊ぶ県内初の遊具などを設置した。3階には、有料のレンタルスペースが4部屋ある。1部屋はステージ付きスペース(約70平方メートル)で、あとの3部屋は旧野津高の机や椅子をそのまま残した教室型スペースとした。
愛称の「のつてらす」は、建物を指す「テラス」と野津地域を明るく「照らす」という意味が込められており、公募で決めた。
3月30日に内覧会があり、市内外から約280人が訪れた。市担当者の祖父江伸矢さん(47)は「様々な世代の人が集まる居場所となるよう、市民のみなさんと一緒に施設をより良いものにしていきたい」と意気込んだ。
活用策が未定だったグラウンドについても、県農業協同組合(JAおおいた)が、一部を使って県産サツマイモの独自ブランド「甘太くん」の広域選果場を建設することが決まった。
のつてらすの開館日は土・日・祝日の午前10時~午後4時。休館日の火曜を除く平日は、申請があった場合のみ開館する。問い合わせは、臼杵市市民生活推進課(0972-63-1111)へ。