本州と九州を結ぶ「下関北九州道路」の早期事業化を目指す整備促進大会が8月19日、北九州市で開かれた。関係自治体の各首長ら地元政財界の約400人が出席し、早期事業化に向けた効果的な整備手法の決定や、観光資源としての潜在能力を高めるための検討など国への要望項目を盛り込んだ決議案を採択した。
山口、福岡両県と山口県下関市、北九州市、地元経済界でつくる「下関北九州道路整備促進期成同盟会」などが主催。会長を務める村岡嗣政・山口県知事は、都市計画などの手続きが最終段階にあり、今年度中の決定を目指していると説明。「今後は事業化にステップアップさせる取り組みが必要」と述べ、秋頃に東京都内でも整備促進大会を開催する意向を明らかにした。
副会長の服部誠太郎・福岡県知事も「九州、山口では半導体関連産業の進出などで投資意欲が旺盛。下関北九州道路の実現は大きな強みとなる」と早期事業化に向けた連携を呼びかけた。
下関北九州道路は関門海峡に巨大なつり橋を整備し、下関市・彦島と北九州市小倉北区を結ぶ。関門トンネルと関門橋に続く3番目のルートで、災害時の代替路としての機能や経済・観光振興の役割が期待されている。
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