がんばらなくても健康に! 北九州市が鎌田医師と動画を制作
記事 INDEX
- 元気に笑って
- タン活と筋活
- バスの中でも
毎日を少し変える! 北九州市は、市民の健康づくりに役立ててもらおうと、「がんばらない」などの著書で知られる医師で作家の鎌田實さんと協力したショート動画を公開しました。気軽に取り組めるようなポイントを、30秒程度で紹介しています。
元気に笑って
北九州市によると、同市の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は2020年時点で31.8%と、政令市で最も高くなっています。
市民に元気なシニア生活を送ってもらえるよう、市は24年度から「健康に生きる、笑って活(い)きる。」をスローガンとした新たな健康づくり推進プランと、「食べかたは、生きかただ。」を掲げる新たな食育推進計画をスタート。その一環で今回、鎌田さんとのコラボによる新たなショート動画が生まれました。
タン活と筋活
動画は、鎌田さんと市職員らが話し合って内容を考案。鎌田さんは23年度から市のアドバイザーを務めており、今回は武内和久市長とともに動画にも出演しています。
動画は2本で、テーマはそれぞれ「タン活」と「筋活」です。
タン活編では、たんぱく質をとる活動を促しています。みそ汁を作ろうとする武内市長に、鎌田さんが「もっと、もっと」とベーコンや卵なども入れて具だくさんにし、1杯で多くの栄養をとるよう勧めます。
筋活編は、ゆっくりと動くスクワットを2人で紹介。鎌田さんが「貯金より『貯筋』」と、筋力の大切さをアピールします。
バスの中でも
動画は、YouTubeの北九州市公式チャンネルで公開。市のホームページでも案内しています。
多くの市民の目に触れるように、市営バスでは24年12月から一部の車内で紹介。運転席の後方に設置したデジタルサイネージに映しています。また、各区役所でも25年1月から、窓口付近にあるモニターで流しているそうです。
市が22年10月、市民を対象に行った健康・食育に関する実態調査によると、「健康的な食事の妨げ」として回答が目立ったのは「面倒くさい」で、20~30歳代では約半数がこれを挙げました。
市健康推進課の担当者は「運動や栄養の大切さは皆、分かっているはず。『明日からがんばろう!』と気合を入れるより、『少しだけ生活を変えてみようかな』という思いを後押しする内容を心がけました」と明かします。
「具だくさんのみそ汁を朝ご飯に取り入れたり、バスの中でちょっぴり足腰の筋力を意識したりと、気軽に取り組めそうなことを紹介しています。新年の始まりに、生活を少しでも変えるきっかけにしてもらえたらうれしいです」と話しています。