【熊本】お城で能楽! 熊本城で11月に初の民間イベント

 熊本城の天守閣や天守閣前広場が11月、ツアーや能楽公演で活用される。民間企業の主催では初の試みで、熊本市は収益を2016年の熊本地震で被災した熊本城の復旧工事の財源に充てる。

天守閣前広場など


民間のイベントでも使えるようになった熊本城の天守閣前広場(写真はいずれも熊本城総合事務所提供)

 市によると、天守閣前広場(約2000平方メートル)では11月11、12日夜、公益社団法人・能楽協会の主催で能が披露される。ライトアップされた天守閣を背景とした舞台で、定員は両日とも各約200人。チケットは一般販売される。

天守閣では料理提供も

 天守閣のイベントは同28日夜に最上階(約70平方メートル)で開催される。東京都の百貨店が会員向けに行うツアーの一環で、テーブルや椅子を設置して郷土料理や酒を提供するほか、城の歴史や地震からの復旧状況に関する解説も予定されている。


熊本城天守閣の最上階

 復旧工事の完了は52年度を見込んでおり、市は4月、財源確保の一環として民間事業者による城内イベントの開催を解禁した。主催者側から7月上旬に申請があり、同15日に開いた審査会で承認した。

城内5か所、20万~200万円で利用可

 天守閣や天守閣前広場のほか、二の丸芝生広場、特別見学通路、天守閣西側の平左衛門丸の計5か所についても20万~200万円で利用でき、市は今後も城内イベントの開催を促進する方針。熊本城総合事務所総務管理課の野口嘉久課長は「熊本城の保存はもちろん、PRをしっかり行い、活用も進めていきたい」としている。


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