【鹿児島】鹿児島市営施設を値上げ 「市外料金」も導入
鹿児島市は10月1日、市営のプールや温泉など96施設の入館・使用料を値上げした。物価高騰の影響で維持管理費がかさんでいるためで、市民以外の利用が多いかごしま水族館や平川動物公園など14施設では市外からの利用者の料金を市民より割高とする「市外料金」を初めて導入した。
物価高騰を受けて96施設で
かごしま水族館は1日、多くの家族連れでにぎわっていた。市民の料金は据え置く一方で、料金改定で、市民以外の入館料は高校生以上で従来から500円増の2000円に引き上げた。
名古屋市から家族で訪れていた公務員は「値上げは、物価高を考えると仕方がない。公共交通などと連携した割引があればありがたい」と話した。
名古屋市から家族で訪れていた公務員堀彰穂さん(36)は「値上げは、物価高を考えると仕方がない。公共交通などと連携した割引があればありがたい」と話した。
名古屋市から家族で訪れていた公務員堀彰穂さん(36)は「値上げは、物価高を考えると仕方がない。公共交通などと連携した割引があればありがたい」と話した。
市財政課によると、料金の改定は燃料費や人件費などの高騰に対応するためで、値上げで2025年度は2億1800万円の増収を見込む。消費税率の引き上げや新型コロナの感染拡大などを踏まえ、改定は見送られ、14年ぶりの値上げを決めた。
また、市外の観光客らの利用が多い平川動物公園や水族館、維新ふるさと館などは、維持管理費に充てる市税を納めている市民との公平性の観点から市外料金を導入。市民料金の適用には、運転免許証やマイナンバーカード、学校の生徒手帳のほか、市の公式アプリの「デジタル市民証」などで市内在住であることを示す必要がある。
主な施設では、平川動物公園は一般の市民が500円から750円(市外は1000円)、市立美術館は300円から450円(同600円)などとなった。
<主な施設の一般料金> 改定前→改定後(市外料金)
▽平川動物公園 500円→750円(1000円)
▽かごしま水族館 1500円→1500円(2000円)
▽維新ふるさと館・美術館・近代文学館・メルヘン館 300円→450円(600円)
▽異人館・西郷南洲顕彰館 200円→300円(400円)
▽科学館 400円→600円(800円)
▽旧島津氏玉里邸庭園 600円→900円(1200円)
下鶴隆央市長は「施設の適切な維持管理や快適な利用のため、改定はやむを得ない。施設の魅力を高め、利用者の満足度を高めていきたい」としている。
1日から値上げする企業も多く、鹿児島交通(鹿児島市)は全路線のバスを対象に、運賃を平均12.06%値上げした。