【山口】観光企画のプレDC開幕 酒蔵巡りなど催し多彩に

 JR6社と地元自治体による大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」の先行企画として実施される「プレDC」が10月1日、山口県内で開幕した。12月末までの間、体験型のイベントや地域の特産品を堪能できる観光列車の運行など200を超える催しが予定されている。

「SLやまぐち号」が特別運行

 DCは、JR6社が四半期ごとに対象地域を決めて実施する企画。本番は2026年10~12月で、前後にプレDCとアフターDC(2027年10~12月)を行う。


特別運行されるSLやまぐち号を写真に収める観光客ら(JR新山口駅で)

 この日は開幕を記念して、普段は土日・祝日のみに走る観光列車「SLやまぐち号」が特別に運行。山口市のJR新山口駅では出発式が開かれ、村岡知事やJR西日本の飯田稔督・広島支社長のほか、鉄道愛好家ら約400人が集まった。

 村岡嗣政知事は式で「これから3年にわたって展開するDCの幕開けとなる大切な日。地域資源を生かして磨き上げた観光コンテンツを楽しんでほしい」とあいさつ。知事らの合図で蒸気機関車「D51」が乗客を乗せて出発した。

 兵庫県姫路市から訪れた福岡伸子さん(65)は「SLに乗るのは約55年ぶりで、プレDC開幕の特別運行に合わせて来た。石炭のにおいや車窓からの景色を楽しみたい」と笑顔を見せた。

「ご酒印」集めなどで各地へ!

 県内では期間中、様々な体験型や周遊型のイベントが開かれる。


対象の日本酒を購入するともらえる「ご酒印」


 県観光連盟(山口市)は、県内の酒蔵を巡って「ご酒印」を集めるイベントを企画。酒蔵や販売店で対象の銘柄の日本酒を購入すると、「ご酒印」や「ご酒印シール」がもらえる。島根県津和野町を含む11市町から25蔵の計38銘柄が参加しており、2市町の3銘柄以上を集めると、地酒の飲み比べセットなどが当たる抽選に応募できる。

 問い合わせはイベント事務局(0836-34-2050)へ。

 他にも、国内最大級の鍾乳洞・秋芳洞(美祢市)の未公開エリアを探検するケイビングツアーや、国宝・瑠璃光寺五重塔(山口市)の散策路に1000個のキャンドルライトを設置する「山口ゆらめき回廊2025」(10月4、5日)などのイベントを実施し、誘客を図る。


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