【佐賀】江藤新平の活躍、漫画雑誌「モーニング」で連載
幕末の佐賀を舞台にした新作漫画「さがドーン~江藤新平と肥前の妖怪~」が、週刊漫画雑誌「モーニング」(講談社)の5月14日発売号から短期集中連載されている。佐賀県によると、明治政府で初代司法卿を務めた江藤新平の功績を発信する「復権プロジェクト」が作品化を後押ししたという。
<江藤 新平>
1834年(天保5年)、現在の佐賀市八戸生まれ。初代司法卿として、近代的な裁判制度の導入のほか、三権分立に基づく国家制度の設計、民法の編さんなどを手がけた。明治政府の中核である参議まで上り詰めたが、74年(明治7年)に佐賀藩の士族らによる佐賀の乱(佐賀戦争)の首謀者として刑死した。「維新の十傑」や「佐賀の七賢人」と称される。
6月11日発売号まで全5話を掲載
作者の泰三子(やすみこ)さんは、女性警察官の活躍を描き、テレビドラマ化された人気作「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」で知られる人気作家。「さがドーン」は、泰さんが同誌で連載中の幕末コメディー漫画「だんドーン」の番外編となる。
「だんドーン」は日本の警察制度を創設した川路利良が主人公で、史実では司法卿だった江藤が川路を欧州視察に派遣している。そこで、県の担当者が「今後、江藤が登場する可能性がある」と考え、2024年に講談社の編集者宛てに関連資料を送付した。
それがきっかけとなり、25年に泰さんが県内を訪れ、佐賀城本丸歴史館の学芸員らの案内で江藤ゆかりの地を巡った。その後、追加取材などを経て「さがドーン」の連載が実現。6月11日発売号までに全5話が掲載される。
「復権プロジェクト」で功績を発信
連載初回が掲載された14日発売号では表紙を「さがドーン」が飾り、下級藩士だった江藤と佐賀藩主・鍋島直正との出会いなどが描かれた。
JR佐賀駅に店を構える「佐賀之書店」では、14日発売号の入荷を普段の3冊から10冊に増やしたが、開店から3時間ほどで完売。本間悠店長は「影響の大きさを感じた。次回号は入荷を増やして対応したい」と語った。
復権プロジェクトは24年、江藤の没後150年を機に、功績などを県内外に発信することを目標にスタート。同年、県庁内にプロジェクトの推進チームが発足し、現在約10人が在籍する。県は5月4~14日、「さがドーン」と復権プロジェクトのPRのために東京・永田町駅構内63か所にポスターを掲示した。
推進チームの打越隆敏・政策企画監は「近代的な裁判制度の導入などに貢献した江藤の功績は大きいが、全国的な知名度は低い。漫画を通じて幅広い世代に知ってもらう機会になれば」と話している。




