【長崎】トマトで島を活性化 長崎市・高島の農園が奮闘!
長崎市南部の離島・高島は、かつて炭鉱で栄えたが、40年前の閉山後は人口減少や高齢化に悩まされてきた。そんな中、トマト栽培を地域活性化につなげようとする農園がある。同市の崎永海運が営む「たかしま農園」は、高糖度のトマトを栽培し、「赤いダイヤモンド」として高島の知名度を高めようと奮闘している。
最上級は糖度10度超え
長崎港からフェリーで30分ほどの場所にある高島。島には小さな商店などはあるが、コンビニ店はない。
港のターミナルから車でほど近い場所にある「たかしま農園」では秋に植えたトマトが実っていた。農園で働く鎌田一優さんは「高島で育てたトマトは潮風を受け、甘く育つんです」と魅力を語る。
アンデス山脈が原産のトマトを育てており、「たかしまフルーティトマト」と銘打って販売。最上級の「ハートの女王」は糖度が10度を超え、甘みも従来のトマトとは段違いだ。
高島はかつて、近くに浮かぶ端島(通称・軍艦島)と共に「黒いダイヤ」とも呼ばれた石炭を採掘する炭鉱があった。島は炭鉱労働者であふれ、軍艦島とあわせて2万人を超す人が住んでいた。だが、1986年に閉山すると、島から人は離れて行った。昨年末の人口は225人で、人口減少と高齢化が進む。
そんな中、92年に旧高島町などが出資した第3セクターがトマトの栽培を開始。2005年には崎永海運が事業を引き継ぐ形で1ヘクタールの敷地で栽培を始めた。13年にはたかしま農園を開園し、現在は0.8ヘクタールで年間約40トンを収穫している。
高島の土壌は石炭のくずなどを集積した「ぼた」で、水はけが良すぎるため、粘土質の赤土を混ぜている。また、大量のトマトを島外へ持って行く際は、同社のタグボートで運搬している。
炭鉱閉山40年 「島のPRや雇用に」
鎌田さんは「トマト栽培を通じて、島のPRや雇用につなげたい」と、島民をアルバイトとして雇用したり、島内の小中学生に収穫体験をしてもらったりしている。また、フェリーのターミナルではトマトうどんやトマトジュースを販売するなどトマトを強く押し出している。海水浴場が開かれる夏場に向けて、トマトアイスやトマトジュースを提供する店舗も準備中だ。
「トマトが窓口となって島へ来てもらうためにも、魅力ある農園を作っていきたい」。高島の産業を守るため、鎌田さんはそう意気込む。




