花や果物がやわらかに香る 醸造所を併設したクラフトサケバー「LIBROM」
記事 INDEX
- 2人で夢に向かって
- "らしさ"もしっかり
- 日本酒文化を身近に
福岡市中央区高砂に醸造所を併設したクラフトサケバー「LIBROM Craft Sake Brewery」があります。日本酒をイタリアで広めるという夢へ向かう2人の若者が造る酒は花や果物を副原料に用い、やわらかな味が女性を中心に人気を博しています。
2人で夢に向かって
LIBROMの店内にはタンクが並ぶ醸造所があり、ガラス越しに眺めながら酒を楽しめる構造になっています。
代表の柳生光人さん(29)は学生時代に訪れたイタリアに魅了され、「海外で日本人らしいことをしたい」との考えからイタリアでの日本酒造りを思いつきました。在学中から修業をはじめ、山口市の新谷酒造や「酒造りの神様」と呼ばれる石川県の農口尚彦氏のもとで合わせて4年間学びました。
醸造責任者を務めるのは中学時代の同級生、穴見峻平さん(29)です。ドイツにサッカー留学し、プロを目指していたものの帰国。そのとき修業中だった柳生さんと連絡を取り、その思いに共感して自身も酒造りの道に進みました。
2人は2020年5月に修業を終え、イタリアへ向かうつもりでしたが、コロナ禍で見合わせることに。まずは地元の福岡で基盤を固めようと、2021年5月に醸造所を備えたLIBROMをオープンさせました。
"らしさ"もしっかり
醸造所で仕込むのは、ラベンダーやローズマリー、イチゴなどを加えたクラフトサケ。これは、日本酒の製造免許を新規に取得するハードルが高い国内の現状を踏まえたアイデアです。日本酒の製造工程に副原料を入れることにより、「その他の醸造酒」として生産が可能になります。
これまで15種類ほど手がけましたが、どれも果実や花の豊かな香りが感じられ、日本酒らしさもしっかり楽しむことができます。
バーでは、8種類ほどを提供しています。45ミリ・リットルで450円、3種飲み比べ1300円など。チーズや漬物、魚などのメニューも幅広く用意しており、酒と食事のマリアージュも楽しめます。
日本酒文化を身近に
オープン以来、少しずつ知名度も上がり、30~40代の女性を中心に客も増えてきました。一日も早くイタリアで日本酒を造りたいとの思いもありますが、今はこの店を軌道にのせることを目標に、日々奮闘しています。
柳生さんは「新作を楽しみに来てくれる常連客も増えてきました。醸造作業の様子も見ながら、日本酒文化を身近に感じてもらえれば」と話しています。
店名 | LIBROM Craft Sake Brewery |
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所在地 | 福岡市中央区高砂1-21-27 |
営業時間 | 13:00~23:00 ※6月以降、火水木は15:00~23:00 |
定休日 | 月曜日 |
公式サイト | LIBROM Craft Sake Brewery |