直筆でファンに届けた感謝の思い 宗像サニックスの会報誌「ブルース」最終号
ラグビーのリーグワンや前身のトップリーグに参戦し、5月いっぱいで活動を休止した宗像サニックスブルースが7月末、ファンクラブ会報誌「ブルース」の最終号を発行し、約650人の会員に郵送しました。その封筒の裏には、逆境のさなかに選手たちが1枚ずつ書いた直筆サインや感謝の言葉が――。最後のファンサービスに、「涙が出た」「こちらこそありがとう」といった声が上がっています。
SNSに反響相次ぐ
チームによると、最後のホストゲームがあった4月30日の前後に、52人の所属選手が手分けして全会員分を書きました。「応援ありがとうございました」「感謝」「Arigato」などのメッセージを添える選手もいました。
7月25日に発送。SNSには「最後まで泣かせやがって…」「封開ける前に涙でてる」「宝物」といった書き込みが次々に投稿されています。
思いが伝われば
チームの広報担当だった向井清一さんは「コロナ禍でファンと触れ合うことが難しくなり、そのまま休止になりました。(反響の大きさに)これほど愛され、応援してもらっていたんだと、改めて感じました」と語ります。
神戸製鋼時代の2007、11年に日本代表としてワールドカップ(W杯)に出場した今村雄太さん(37)は、19年にサニックスに加わりました。休止を機に引退を決断した今村さんは「応援のおかげで頑張ってこられたことへの感謝や、このチームでのプレーを見せられなくなる寂しさなど、それぞれの思いが伝われば」と話しました。
チームは1994年創部。日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチや、2015年W杯の南アフリカ戦で逆転の決勝トライを決めたカーン・ヘスケス選手らも在籍しました。