筑後川に「ありがとう」を届けよう! 福岡の高校生が活動中
記事 INDEX
- 手作り動画でアピール
- 街頭キャンペーンにも
- 受け付けは9月末まで!
福岡都市圏の水道は筑後川にも支えられている――。水源地や流域に感謝を示そうと、福岡市と福岡県那珂川市の高校生が「ありがとう」のメッセージ集めに取り組んでいます。文化祭で手作り動画を披露したり、街頭キャンペーンに参加したりと、奮闘中です。
《福岡地区水道企業団50年・前編》
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手作り動画でアピール
「福岡市の水道の水がどこから来ているか、ご存じですか? 実は3分の1は筑後川からなんです」
9月1日に福岡工大城東高校(福岡市東区)で開かれた文化祭。生徒の有志たちが、校内のブースで、来場者らに筑後川の恵みを伝えていました。カードやペンも用意し、「よかったら筑後川へ感謝のメッセージを書いてください」と呼びかけました。
高校生の求めに応じた福岡県宗像市の女性(44)は「水はあって当たり前の存在になり、筑後川からの導水も過去の大渇水のことも知らない人が多い。大人も子どもも関心を持つ機会になると思います」と取り組みに感心していました。
このメッセージ集めは、福岡地区水道企業団が設立50年の節目に合わせて行っている「ありがとうの森プロジェクト」の一環。水源地域(筑後川流域)への感謝のメッセージを募り、寄せられた件数と同じ数の苗木とともに10月に水源地域に届ける計画です。
城東高では7月、水道企業団の職員による出前授業を機に、約10人の生徒が中心となってPR活動に参加。文化祭でのブース設置も生徒たちの発案です。3年の内田聖(こうき)さんは「筑後川から水をもらっていることを伝えて、感謝の気持ちを多くの人と共有でき、やりがいを感じます」と積極的に呼びかけをしていました。
会場では、生徒4人が制作した約3分の動画も上映。出演した2年の地村祥歩(しょうほ)さんは「分かりやすく伝わる言葉を考えたり、撮り直しをしたりと大変でしたが、こうして見てもらえてうれしい」と話しました。
街頭キャンペーンにも
ありがとうの森プロジェクトには、城東高とともに福岡女子商高(那珂川市)も関わっています。企業団が8月5日と26日に福岡市内で開いた街頭イベントには、両校生徒が参加。買い物客らにプロジェクトへの協力を呼びかけました。
26日に天神地下街で行ったキャンペーンでは、葉っぱ形のメッセージカードと、木をデザインしたパネルを会場に用意。黄色いビブスを着用した生徒たちが通行人らに声をかけ、メッセージが書かれたカードがパネルに貼られていきました。
福岡女子商高1年の深川心美(ここみ)さんは「親子連れも気軽に楽しく参加してくれて、思った以上の反響でした」と手応えを感じた様子。城東高1年の松本愛音(あいね)さんは「私たちの様々な取り組みを通して、『ありがとう』と書いてくださる方々が増えてうれしい」と笑顔を見せました。
受け付けは9月末まで!
プロジェクトは5月にスタート。水道企業団によると、寄せられたメッセージの数は8月25日時点で2670件に上ります。その後も、高校生が参加したイベントで続々と集まり、広がりを見せています。
メッセージの受け付けは9月末まで。水道企業団の特設ページで、協力を呼びかけています。
「福岡地区水道企業団」
6市7町と1企業団・1事務組合で構成。1973年6月、都市化が進んで水の供給不安を抱えていた福岡都市圏へ筑後川から導水することなどを目的に設立され、83年に受け入れを始めた。設立50年の今年、様々な企画に取り組んでいる。
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