海とつながる―― 天神で環境イベント「COMMON POINT」

天神中央公園で開かれた「COMMON POINT」

記事 INDEX

  • おいしい地元の魚を食べて
  • 会場周辺のクリーン活動も
  • 生活の中でできることを!

 『海とつながる』をテーマにした新たなイベント「COMMON POINT」が10月14、15日、福岡市中央区の天神中央公園で開催されました。穏やかな秋空の下、海が私たちにもたらしてくれる豊かさと、海が直面している環境課題を、食や音楽を通じて理解する機会となりました。

おいしい地元の魚を食べて


 メインステージでは、福岡と海にまつわるトークイベントも行われました。初日のステージは、地球を守るビジネスを展開するパタゴニア日本支社環境・社会部門の中西悦子さん、九州大学うみつなぎ統括プロデューサーを務める同大工学研究院准教授の清野聡子さん、食を通して環境問題に目を向ける「FARMER YOU」の活動に参画している犬束ゆかりさんの3人が登壇しました。


ステージに登壇した(左から)中西さん、清野さん、犬束さん


 中西さんは「環境問題は『難しい』という言葉とセットで語られてしまいますが、普段の暮らしの中で『これがいいな』と思うことと、世の中が良くなっていくこととがつながっていけばいいなと思います」と今回のイベントへの期待を語りました。


 海の生態系に詳しい清野さんは「福岡は、魚の話が好きな人が多い多様な食文化がある街。あまり知られていませんが、福岡の近海では海洋生態系のドキュメンタリーのような往来があり、地球の大きな循環の中に生きていることを感じられる街でもあります」と、海とともにある福岡の街の魅力を紹介してくれました。


食害魚「バリ」の加工食品を提供する店舗も並んだ


 長崎県・対馬で水産加工に携わる犬束さんは、海藻がなくなって海底の砂漠化が進む「磯焼け」について説明。「食害魚とされるバリ(アイゴ)を食べられるように加工して『バリカツバーガー』を作りました。悪者扱いされていた魚をポジティブなものにして、周囲を巻き込みながら活動しています」と話し、「食で何を選ぶかが未来を決めるので、ぜひ地元の食材をきれいに食べてほしい」と呼びかけました。


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会場周辺のクリーン活動も


来場者に呼びかけクリーン活動も行った


 イベントでは、来場者に参加を呼びかけ、会場周辺のクリーンアップ活動も実施しました。親子で参加した福岡市の小学1年、中嶋歩結(あゆむ)君は、路上のごみを素早い動きで拾い集め、「タバコのごみが一番多くて、臭かった」と話していました。


路上のごみを拾う中嶋君


生活の中でできることを!


関心を集めたサスティナブルマーケット


 会場では、地球環境への負荷を減らした商品を販売する「サスティナブルマーケット」のほか、音楽ライブも開いて環境への”思い”を発信しました。


歌を披露した七尾旅人さん


 主催団体の一つ、LOVE FMの下田浩之さんは「海のことをどう伝え、どう接点をつくるかを考えて、音楽や食といった角度からの発信をしてみました。生活の中でできることのハードルを下げる機会にはなったのではないかと思います」と、初めてのイベントを振り返っていました。


COMMON POINT
⽇程:2023年10⽉14⽇(⼟)、15⽇(⽇) 11:00〜18:00
会場:天神中央公園 ⻄中洲エリア(貴賓館前広場)
主催:LOVE FM、パタゴニア⽇本⽀社
後援:福岡市、九州大学 特別協賛:LANDIC


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