規格外野菜をおいしく食べる!福岡・大名にベジタブルカフェ

福岡市・大名にオープンする「VEGETABLE LIFE CAFE」

 九州産の規格外野菜などをメインにしたカフェ「VEGETABLE LIFE CAFE」が3月28日、福岡市・大名にオープンします。カフェは、老舗結婚式場「八芳園」(東京)がフードロスなどの問題に取り組もうと運営。担当者は「四季折々の旬の野菜を用意しています」と来店を呼びかけています。

式場のシェフが創作!

 「トマトのサイズが大小様々で、形がそろっていないと調理しづらく手間がかかります。でも、そういう時こそシェフとしての腕が試されます」。この道20年、料理長の峯俊文さんが言います。


店で提供する規格外のトマト。形が不ぞろいというだけで、味は逸品という

 カフェは、八芳園が福岡・九州の食材や食文化を、持続可能な形で社会に発信していく拠点にと開設が決まりました。今後は、生産者を招いたイベントを企画したり、店内でマルシェや野菜のポップアップ販売を行ったりする予定です。

 同社は1952年に設立。東京都港区の日本庭園で、結婚式場や宴会場などを運営しています。福岡市では2024年3月、天神の警固神社境内にできた社務所ビルに、宴会場「THE KEGO CLUB」をオープンし、ウェディングや会食などの事業を始めました。


グリルで焼き目をつけた野菜

 「九州はやはり食材がおいしい。この味をみなさんに楽しんでほしい」と峯さん。カフェでは、式場で働くシェフらが旬の食材を用いて創作したフードやデザート約20種類、カフェラテやハーブティー、八女茶など約30種類のドリンク・アルコールをそろえます。

「味は逸品」広めたい

 料理には規格外野菜を約30%、無農薬野菜を約80%使っています。季節や天候によって仕入れの状況が変わり、常に規格外品を活用するのはハードルが高いそうですが、峯さんは「見た目の問題だけで、味は本当に逸品。そのことを多くの人に知ってもらうため、今後は少しずつ使う割合を増やしていきたい」と話します。

 カフェでは福岡の農家と連携して、食材の無駄を減らしつつ、峯さんらが考案した創作料理を提供します。

「鹿児島県湯葉と押し豆腐のカプレーゼ 柳川ハチミツのヴィネグレット」


規格外のトマトを使ったカプレーゼ

 塩を振って水分を抜いた豆腐を、フレッシュチーズ風に仕立てました。トマトとコクのある湯葉を合わせた一品です。税込み880円。

「無農薬マッシュポテトと子羊のハンバーグ 焼き野菜を添えて」

 男性も満足できる食べ応えのあるメニュー。子羊肉と豆腐を混ぜて煮込みハンバーグにし、コクのあるデミグラスソースをかけます。マッシュポテトはゴロゴロとした食感を残し、ソースの味に負けないイモ本来の甘さを楽しめます。1870円。


ハンバーグには、規格外のパプリカやニンジン、新タマネギやカブなど5~6種類の野菜が彩りを添える

 サツマイモのポタージュスープ(660円)なども人気が出そうです。ナスと大豆ミートのボロネーゼ、野菜たっぷりロコモコといったメインメニューもそろえます。また、抹茶のバスクチーズケーキ(770円)や野菜のシフォンケーキ(660円)などのデザートもあります。

 峯さんは「『野菜をおいしく、楽しく』がテーマです。その日入荷した野菜をどういかすか、どうしたらお客さんに喜んでもらえるかを考えながら料理を作ります」と話します。



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