山笠、伝統工芸・・・「博多」を満喫できるホテルが福岡市にオープン
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福岡市博多区冷泉町に9月18日(金)、「博多の伝統」をコンセプトにしたホテル「ホテル・トリフィート博多祇園」が開業します。博多織や博多曲物といった伝統工芸をモチーフにした装飾が至るところに施されているほか、夏の風物詩・博多祇園山笠の写真なども飾られ、博多の雰囲気を存分に味わえます。
歴史館に泊まる気分で
「ホテル・トリフィート」は、宿泊業を手がける「ABアコモ」(東京)が各地の歴史や風土をコンセプトに設計・運営している宿泊施設です。北海道小樽市や那覇市などで営業しており、今回で4軒目の展開になります。
新しいホテルは福岡市地下鉄の祇園駅から歩いて5分ほど、櫛田神社のすぐ近くにあります。1泊5000円(食事なし)からの価格設定で、観光やビジネスなど幅広い用途の客層を想定しています。現在は新型コロナウイルスで激減している外国人旅行客もターゲットにしているとのことです。
「グルメと買い物」というイメージが強い福岡市ですが、金民鎬(キム・ミンホ)支配人は「歴史館に泊まるような気分で、博多の伝統に触れてほしい」と話します。
右も左も"博多づくし"
金支配人に、オープン前のホテルを案内してもらいました。ロビーでは、博多織の柄をあしらったベンチやフロントが目に入ります。壁面には博多曲物のオブジェが掛けられ、チェックイン時から伝統美の世界を楽しめます。
130ある客室のほぼ全てが「博多」で演出されています。ビジネス用の客室は広めにとった机のコーナーが博多曲物のような曲線に。ベッド脇の壁が博多織柄のツインルームもあります。
山笠の躍動も楽しめる
特に目を引くのは、博多祇園山笠をテーマにした装飾です。勇壮な男たちの写真などが飾られているほか、提灯が下げられた部屋もあります。
ハンガー掛けは、男たちが担ぐ「舁き山」の舁き棒を再現。大きさは実物と同じです。ベッド付きの和室には男たちが山を舁いている写真が壁一面に貼られています。この部屋は、まつりが最高潮に達する「追い山」(7月15日)のコースに面しており、その躍動をより間近で感じられるように窓を大きくとる工夫も施されています。
内装だけでなく、スタッフも博多の歴史や文化を学ぶ研修を重ねてきたそうです。金支配人は「ホテルにただ泊まるだけでなく、博多の街に興味を持つきっかけにしてもらえれば」と話しています。