「かわいい」に出会える! 福岡アジア美術館で原田治展

 ミスタードーナツのキャラクターのデザインなどで知られるイラストレーター・原田治さん(1946~2016年)の足跡をたどる「原田治展 『かわいい』の発見」が福岡アジア美術館(福岡市博多区)で開かれています。10月18日(日)までです。


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日本の「かわいい」文化を先導

 東京出身の原田さんは多摩美術大デザイン科を卒業後、1970年に雑誌「anan」のイラストレーターとしてデビュー。出版、広告、グッズなどで幅広く活躍しました。

 1970年代後半から90年代にかけて制作した「OSAMU GOODS」は中高生を中心に若者の人気を博しました。ミスタードーナツのほか、カルビー・ポテトチップスのパッケージに描かれているキャラクターも原田さんによるものです。


人気イラストレーターとして活躍した原田さん(提供:「原田治展」実行委員会)

 アメリカの1950~60年代のコミックやアニメ、ポップアートなどに刺激を受けたとされる原田さん。簡潔な描線とさわやかな色彩による作品は、日本の「かわいい」文化に大きな影響を与えたと言われています。


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「かわいい」だけじゃない作品

 会場には、「anan」に掲載されたイラストの原画、手がけた広告など450点以上が並んでいます。かわいらしいキャラクターが目立ちますが、風景画や人物画なども展示され、イメージとは異なる原田さんの一面をうかがい知ることもできます。


450点以上が並ぶ会場

 原田さんは雑誌やグッズばかりでなく、小説や絵本の仕事も数多く手がけました。なじみのある、かわいらしいデザインが多いですが、女性をシルエットで表現したり、抽象的な模様を描いたりとミステリアスな雰囲気のものもあります。


かわいらしいものから抽象的なものまで様々な装丁

 携わった広告、商品のパッケージを紹介するコーナーもあります。よく知っているもの、見覚えのあるものが並び、「これも原田さんなのか」と改めて驚かされます。


原田さんが手がけた広告や商品パッケージも並ぶ


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見て買って「かわいい」グッズ

 グッズも見どころです。一世を風靡した「OSAMU GOODS」をはじめ、壁一面にグッズが並んだ様子は壮観の一言。スマートフォンで撮影する人も多いです。


壁一面に並んだ「OSAMU GOODS」

 会場の外には物販コーナーが設けられています。バッグや雑貨などが陳列され、買い物かごをいっぱいにして、目当てのグッズを求める姿も見られました。


様々なグッズが並ぶ物販コーナー



イベント名 原田治展「かわいい」の発見
Osamu Harada : Finding "KAWAII"
会期 9月12日(土)~ 10月18日(日)※水曜休館
場所 福岡アジア美術館(福岡市博多区下川端町3-1)
時間 9:30~18:00 (金・土曜は20:00まで、最終日は17:00まで)※最終入場は閉館30分前
入場料 一般:1200円/大学・高校生:900円/小中学生:500円
公式サイト 原田治展「かわいい」の発見


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