【海と日本プロジェクト】地引網やカヌーで海の恵みを体感 「むなかたSDGs教室」DAY1

記事 INDEX

  • 網にかかった魚に歓声!
  • 宗像の海を満喫して笑顔
  • 郷土の「宝」を次の世代に

 海の豊かさや環境について学ぶイベント「むなかたSDGs教室」のDAY1が8月27日、福岡県立少年自然の家「玄海の家」(宗像市)で開催されました。県内の小学4~6年生約60人が参加し、高校・大学生のボランティア約30人と一緒に、地引網やカヌーを体験しました。

網にかかった魚に歓声!

 教室は日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、「海を守ろうむなかた実行委員会」が主催しています。


力を合わせて地引網を体験

 体験は、海岸での地引網からスタート。宗像漁業協同組合の協力のもと、大きく広がった網を左右に分かれて引っ張り、少しずつ浜辺に引き揚げました。サバやヤズなど多くの魚がかかり、子どもたちの歓声が上がりました。小学4年の市原全一君(9)は「たくさんの魚が揚がって面白かったです」と声を弾ませました。


慣れない魚さばきに挑戦

 次は、捕まえた魚を一人ひとりが選び、魚さばきに挑戦。「魚をさわるのは初めて」という声も多く、慎重にヒレを落とし、たわしなどでウロコを取り除いていきます。包丁を入れ、内臓を取り出すところまで行い、それぞれ自宅に持ち帰りました。


たわしを使ってウロコを落とす

 指導にあたった一般社団法人シーソンズ(宗像市)の代表理事・権田幸祐さんは「魚を自分でさばけば、無駄なく食べて、食品ロスが一番少ない。この体験が、家庭で魚を食べる機会の増加や食品ロスへの関心につながれば」と期待していました。

宗像の海を満喫して笑顔

 昼食の後は、カヌー体験を行いました。「玄海の家」のスタッフから、乗り方や降り方、パドルの扱いなど基本的な技術を教わって海岸へ。班ごとに分かれ、順番にカヌーを楽しみました。


皆で協力してカヌーを体験

 海へ漕ぎ出すには後ろから押してもらう必要がありますが、声をかけあいながら繰り返すうちに、子どもたちのチームワークも高まったようです。カヌーが思う通りに進まなかったり、ひっくり返ったりしながらも、時間いっぱい海を満喫しました。

 4年の黒瀬咲奈さん(9)は「うまく漕ぐのは難しかったけど、海のことが前より好きになりました」と笑顔を見せました。

郷土の「宝」を次の世代に

 この日の最後は「世界遺産セミナー」。登録から5周年を迎えた「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群について、宗像市の職員が成り立ちや価値を解説しました。海に漂着するごみの問題にも触れ、「世界遺産は共通の宝として未来に向けて引き継いでいくもの。皆さんが次の世代に伝え、守っていってほしい」と呼びかけました。


セミナーに聞き入る子どもたち

 子どもたちは真剣な表情で話を聞き、質問も相次ぎました。5年の仁田原盟太君(11)は「海を守ることの大切さを知ることができました。様々な人にその大切さを伝えていきたいと思います」と話していました。 


感想や学んだことをシートに記入

 「むなかたSDGs教室」のDAY2は、9月17日(土)に「海の道むなかた館」(宗像市深田)で開かれます。チームに分かれて行うゲーム形式の清掃活動や、海洋ごみを使ったオブジェづくり、イベントで学んだことをまとめる新聞づくりを実施する予定です。申し込みフォームで参加を受け付けています。