北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場で2月1日、観光客らに購入した総菜などの詰め合わせができる容器を提供する実証実験が始まった。
実証実験スタート
同市場商店街や市などでつくる官民連携組織「旦過『食』のまちデザインエリアプラットフォーム」が、2022年に2度の大規模火災に見舞われた市場一帯の再生の取り組みとして企画。容器は丸形(直径約15センチ、高さ約6センチ)と長方形(縦約12センチ、横約18センチ、高さ約5センチ)の木製の箱で、各店舗の「十八番」の商品を詰めてもらうとの意味を込めて、「旦過のおはこ」と名付けた。
市場の利用者は総菜などを容器に詰め、火災跡地に開設された仮設店舗「旦過青空市場」の一角で食べたり、持ち帰ったりすることができる。
この日、市場を訪れた観光客らは容器を片手に店舗を巡り、すしや揚げ物などを詰めていた。和歌山市から夫婦で訪れた男性(70)は「市民の日常の雰囲気を感じる市場で、バイキングみたいに楽しめました」と喜んでいた。
20日まで無料で
実証実験は20日(水、日曜、祝日は除く)まで。旦過青空市場やJR小倉駅構内の観光案内所などで引換券を配布し、同市場で午前10時から先着20人、午後1時から同10人に容器を無料で提供する。市神嶽川旦過地区整備室は「観光客や市場店主らの反応を参考に、導入に向けて検討したい」としている。