西九州新幹線の武雄温泉駅(佐賀県武雄市)から九州新幹線までの未整備区間を巡り、佐賀空港(佐賀市)を経由して筑後地区に乗り入れる新ルートの実現を目指す総決起大会が6月18日、福岡県久留米市六ツ門町の久留米シティプラザで開かれた。
県南部の7商工会議所の会頭で構成する誘致期成会が主催し、約900人が参加した。
未整備区間については、国やJR九州などが佐賀駅経由のルートを推しているが、財政負担の増大を危惧する佐賀県が難色を示しており、議論の足踏み状態が続いている。
福岡空港の過密化解消 物流問題解決の起爆剤に
大会では、佐賀空港経由ルートを持論とするJR九州初代社長の石井幸孝(よしたか)さんが基調講演した。石井さんは「輸送需要が増加傾向にある北部九州にハブ(拠点)空港がないのは問題」とし、佐賀空港経由ルートが福岡空港の過密化の解消につながると指摘。また、「新幹線が旅客だけでなく貨物を運ぶ時代になりつつあり、佐賀空港に新幹線の駅が誕生することで物流問題解決の起爆剤になる」と語った。
大会後、期成会会長の本村康人・久留米商工会議所会頭は「(新ルートに)興味のある方が多く、これから頑張らなきゃという思い。今日が運動のスタートとなる」と話した。
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