【佐賀】かもめに感謝、かささぎ歓迎 肥前鹿島駅にメッセージ板 

 西九州新幹線開業に伴って特急「かもめ」の運行が終了し、新たに特急「かささぎ」が走るのに合わせ、佐賀県鹿島市はJR長崎線・肥前鹿島駅構内に、両特急への感謝と歓迎を伝えるメッセージボードを設置した。長崎線では特急の減便が決まっているが、市では開業日の9月23日を新たな出発と位置づけ、様々な催しを企画している。


駅構内のボードに寄せられたメッセージ

 ボードは縦1.2メートル、横1.8メートル。上部に「ありがとう『かもめ』、ようこそ『かささぎ』」の文字が入っている。駅の利用者らが、近くに置いてある手のひら大の桜の花びらを模した紙に書いて貼り付ける仕組み。さっそく「かもめさん 長年おつかれさまでした」「特急かささぎに新たな歴史を作っていきましょう!!」などのメッセージが寄せられた。

 長崎線では新幹線開業後、並行在来線となる区間を含む博多―肥前鹿島駅間で、上下線計45本走る現在の「かもめ」は、「かささぎ」に代わり、14本に減る。


歴代の「かもめ」車両の写真などが並ぶ「長崎本線写真展」

 佐賀県と沿線自治体は、地域の落ち込みを回避するため、魅力を発信していく方針で、鹿島市は歴代の「かもめ」車両などを撮影した「長崎本線写真展」も肥前鹿島駅で始めた。9月上旬には、同じく両特急への感謝と歓迎を表すポスターを同駅など市内4駅に掲示する。

 今後、同駅では、特急「かもめ」のラストランとなる22日に、上りと下りの最終便を小旗で見送るほか、23日には「かささぎ」の上り始発に合わせて出発式を開き、下りの到着を出迎える。

 松尾勝利市長は「ピンチと捉えず、『これを生かしてどうしていこうか』というのが鹿島の目指すところだ」と意気込んでいる。


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