【長崎】窓の先に広がる「沈黙」の世界 遠藤周作文学館

 長崎市東出津町の市遠藤周作文学館内の施設「思索空間アンシャンテ」が、窓ごしに絵画のような風景が広がると人気を集めている。

 雲の合間から光が差す景色は、江戸時代のキリシタン弾圧をテーマにした遠藤の代表的小説「沈黙」(新潮文庫)の表紙のようで、同館は「小説の世界にいざなう風景」としている。


アンシャンテの窓の先に広がる風景

 同館が立つ外海地域は「沈黙」の舞台となった。遠藤は外海から望む海を見つめ、「神様が僕のためにとっておいてくれた場所だ」と語ったとされる。

 「沈黙」では、弾圧による殉教を、空に満ちる光や押し黙る海の様子などを織り交ぜながら表現しており、同館は「今年は遠藤の生誕100年。遠藤の文学や人生に思いを巡らせてみては」と呼びかけている。


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