【大分】動画で「大分の夜」を発信 佐伯出身・ダイノジ出演
大分県は、動画を用いた観光プロモーション事業を始めた。「大分の夜」をテーマに、県内観光の「経験者」と「未経験者」に分けてそれぞれを対象にした動画を作成。動画投稿サイト「ユーチューブ」などで公開している。
事業名は「ミッドナイトおおいた」。これまであまり焦点が当たっていなかった夜の大分を中心に紹介する。
大分での観光を体験したことがない層向けの動画は2種類。佐伯市出身のお笑いコンビ・ダイノジとSNSで影響力のある「インフルエンサー」のきりまるさん、えみ姉さん、別府市のツーリズム別府大使でミュージシャンのマーク・パンサーさんが出演。ラップ調のオリジナル曲にのせて、温泉を中心に県内の魅力を発信している。
未経験者→温泉中心、経験者→食や人紹介
県内観光の経験者向けには、6動画を用意した。飲食店経営者らへのインタビューを通して、おおいた和牛や日田やきそばといった地元の食を紹介。魅力ある人や場所にも触れている。
製作について、県は事業者を公募。香川県の「アド・セイル」が落札し、インターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」の製作チームやテレビCMなどを手がける「AOI Pro.」が動画を手がけた。事業費は約2億円。
県は、動画を見た人が実際に県内を訪れたかどうかについて、視聴者の位置情報を分析して、今後の動画の配信方法などの検証に役立てる。
広瀬知事は定例記者会見で、「メッセージ性やストーリー性を重視した。夜の楽しみ方も1日のうちで長いので、売り込んでおく必要がある」と述べた。
動画はユーチューブやAbemaTV、インスタグラムなどで3月31日まで配信される。県の観光振興を担う公益社団法人「ツーリズムおおいた」の公式ユーチューブチャンネルでも見ることができる。
宿泊者数 コロナ禍前に戻らず
県によると、県内の従業員数10人以上の宿泊施設を対象に集計した2022年の宿泊者数(速報値)は延べ361万2598人。前年比で43.3%増となったが、19年との比較では26.1%減で、新型コロナウイルスが流行する前の水準には戻っていない。