【佐賀】さようなら新幹線マン 「武雄市民に感謝」
JR九州から佐賀県武雄市に出向し、「新幹線マン」として活躍した同市ハブ都市・新幹線課職員の宮永徹さん(49)が、4月1日付で異動となり、同市を離れることになった。3月28日、市役所で市内の子どもらが感謝の気持ちをつづった寄せ書きの色紙10枚がプレゼントされた。宮永さんは充実した表情で「市民の皆さんに感謝の気持ちでいっぱい」と語った。
宮永さん 異動で大分へ
宮永さんは佐賀市出身。2021年4月に赴任し、西九州新幹線や武雄市のPRに取り組んだ。
JRの社員時代には武雄温泉駅で勤務したこともあり、19年と21年に大雨で大規模な浸水被害を受けた市民を「明るい話題で元気づけたい」と奔走。新幹線かもめをあしらったヘルメット姿で、地元ケーブルテレビの行政番組やイベント、市の出前講座で新幹線の概要などを説明してきた。
子どもたちから寄せ書き
寄せ書きは一連の活動で知り合った子どもたちが書いた。「おかげでパワーをもらいました」「新幹線マン ぼくもかもめにのってみたくなりました」「修学旅行でしんかんせんに乗ってすごかったです」などの言葉が並んだ。
市役所での贈呈には、新幹線開業日に武雄温泉駅の一日駅長を務めた同市の保育園児(5)も出席。2人が活動している画像の印刷物を手渡した。寄せ書きを読んだ宮永さんは思わず目を潤ませ、「開業のイメージを広めるという仕事が実践できた。市の催しでキーマンとして起用してもらってありがたかった」と話した。
宮永さんは4月からJR九州のグループ会社に出向し、大分県日田市にある「道の駅 水辺の郷おおやま」で駅長を務め、今後も地域を活気づける。