【熊本】”パルコ×星野リゾート”で熊本市に新施設

 熊本市中央区の熊本パルコ跡地に完成した複合ビルで4月25日、パルコの商業施設「HAB@(ハブアット)熊本」と星野リゾートが運営する都市型ホテル「OMO(おも)5熊本」がオープンした。パルコの熊本での営業は、2020年2月の閉店以来、約3年ぶり。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ中心市街地の新たな集客拠点を目指す。

「HAB@」内装に小国杉や熊本城瓦


「OMO5熊本」と「HAB@熊本」が入る複合ビル


 複合ビルは地下1階、地上11階建て。地下1階~地上2階のHAB@は、飲食店や雑貨店を中心にしたパルコの新業態の商業施設。内装には、地元産の小国杉や熊本地震で被災した熊本城の瓦などを使用した。福岡市の人気店「パンストック」が監修するベーカリーなど、熊本県内初出店の14店を含む20店が出店し、幅広い年齢層の利用を見込む。


「OMO5」九州初進出、長期滞在対応

 地上3~11階に入るOMO5は、星野リゾートが全国で展開するOMOブランドのホテルで、九州には初進出となった。客室は160室あり、1~2人用の「えんたくルーム」は、二つのベッドの間にある大きなテーブルでゆったりと食事などを楽しめる。最大6人まで利用できる「OMOハウス」にはキッチンや洗濯機を備え、長期滞在にも適している。


大きなテーブルが特徴の「えんたくルーム」

熊本城望むテラス

 3階には、熊本城を望むテラスやカフェなどがあり、宿泊客以外も利用できる。ホテル周辺の飲食店やバー、観光名所を紹介するコーナーもあり、従業員のガイドで市街地を散策するツアーも楽しめる。


熊本城(右奥)も眺められる「OMO5熊本」のテラスを楽しむ人たち

 午前10時のオープン前から入り口前に行列ができ、多くの買い物客でにぎわった。宮崎市から訪れた男性(55)は「飲食店が充実し、テラスで熊本城を見ながらゆっくりできる。次はぜひ宿泊したい」と話していた。

 パルコの山木知行執行役員は「再びこの場所でオープンすることができてうれしい。OMO5と連携して地域を盛り上げていきたい」と語った。

高良健吾さんが熊本発信!写真展

 4月25日に開業した熊本市中央区の商業施設「HAB@熊本」で、熊本県出身の俳優・高良健吾さんが熊本の魅力を紹介するフォトブック「悠久―OLD IS GOLD―」の第2弾を紹介する写真展が始まった。掲載した写真のうち約50点を展示している。5月31日まで。


フォトブックの写真展を訪れた高良さん

 フォトブックは、熊本市がPR事業の一環として2015年に第1弾を制作。第2弾は、市親善大使を務める高良さんが、水前寺成趣園や立田自然公園など市内の観光名所を訪れたり、伝統工芸「肥後象がん」の制作を体験したりする様子を収め、熊本の文化や伝統などをPRする。撮影は19年頃に行われたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で完成が遅れていた。

フォトブック無料配布も

 24日に会場を訪れた高良さんは「やっと完成してうれしい。県内外の人たちに熊本の魅力が伝わってほしい」と話した。フォトブックは約4000部発行し、5月8~19日にHAB@の2階にある写真展会場で無料で配布する。問い合わせは熊本市観光政策課(096-328-2393)へ。


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