【宮崎】県産和牛グラブに反響! バウアー投手が利用

 米大リーグで活躍し、今季からプロ野球・横浜DeNAベイスターズに加入したトレバー・バウアー投手が“宮崎県産和牛グラブ”を使っている。製造したのは宮崎市の野球用品メーカー「ボールパークドットコム」。同社ホームページ(HP)のアクセスが急増するなど反響が広がっている。

メーカーHP 海外アクセス10倍


本社店舗で「和牛JBグラブ」へのこだわりを語る山内社長

 バウアー投手はドジャースなどに所属し、2020年にはサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を獲得した。DeNAでの一軍初登板となった5月3日の広島戦、9日の巨人戦で、同社の「和牛JB(ジャパン・ボールパークドットコム)グラブ」を使った。

 同社によると、このグラブの材料には、海外の牛と比べて体の小さな和牛の皮を使用。軽量なうえ、繊維が密集し、丈夫で形崩れしにくいという。

 同社は県産和牛を取り扱う業者から厳選した皮を仕入れ、別の専門業者でなめした後、職人が裁断、縫製している。和牛特有の脂分を適度に残すことで、しなやかさを保っている。

ユーチューブで公開

 バウアー投手がグラブを手にしたのは3月下旬。来日後、同社の商品を扱う横浜市のスポーツ用品店に客として現れ、陳列されたグラブの中から投手用の定番モデルを選んで購入した。


 その様子は、動画投稿サイト「ユーチューブ」のバウアー投手自身のチャンネルで公開された。店から連絡を受けた山内康信社長は、より使いやすいものを提供しようと本人と面会。形状などの好みを聞き、要望された「刀」のデザインと「SWORD」の文字を施した特注品二つを送った。

 使用契約は結んでいないため、公式戦で使われるかは半信半疑だったというが、バウアー投手は2戦続けて使用。動画で「レザーのクオリティーが高い」「お気に入りだ」などと評価すると、同社HPへの4月中の海外からのアクセスは従来の約10倍の1万件に達した。

社長「選手ファースト 続ける」

 和牛JBグラブは18年に商品化され、プロアマ問わず、徐々にファンを増やしてきた。13日、宮崎市吉村町にある本社店舗は“バウアー効果”もあり、多くの客でにぎわっていた。山内社長は「一流選手に認められ、自信を深めている。宮崎生まれのグラブが、国内外の多くの選手に選ばれるよう、選手ファーストのものづくりを続けたい」と話していた。


advertisement

  • 季刊誌SQUARE
  • テアトルアカデミー
  • 読売新聞 購読の申し込み
  • 西部読売育英奨学会 よみいく
  • ささっとーも読める読売新聞オンラインアプリのご紹介
  • 読売旅行 行くばい!よか旅