【宮崎】まんじゅう購入頻度で宮崎市が日本一 2022年

 総務省の2022年の家計調査で、宮崎市のまんじゅうの購入頻度(2人以上世帯)が前年の15位から大きく順位を上げ、日本一になった。菓子店でつくる宮崎菓子協会の上野正光会長(76)は「各店がさらに力を入れて作り、これをきっかけとしたイベントなどでまんじゅうをもっと広めていきたい」と話している。まんじゅう購入の支出金額では宮崎市は9位だった。


宮崎市で販売されているまんじゅう

 まんじゅうの家計調査は道府県庁所在市や東京都区部、政令市を対象に行われ、購入頻度は100世帯当たりの回数で表される。まんじゅうは「小麦粉、その他の穀物の粉で各種の練りあんを包んで蒸したもの」を指し、宮崎でよく食べられる「チーズまんじゅう」は製法が異なるため含まれないという。

100世帯当たり365回

 22年調査の購入頻度で、宮崎市は全国で最も多い365回となり、21年の253回から伸ばした。2位は福島市346回、3位は長崎市335回だった。一方、22年の1世帯当たりの支出金額で宮崎市は1252円で、1位の福島市1739円、2位の名古屋市1709円などに届かず9位だった。

 宮崎菓子協会によると、九州は古くから、貿易地だった長崎県・出島があった影響などでメリケン粉(小麦粉)が早く出回っていた。宮崎県は農家ら労働者が多い地域だったこともあり、疲れた際によく食べられるまんじゅうが好まれたとみられるという。近年も贈答用というより日常的に購入する住民が多く、購入頻度は高くなる一方、自宅用が多いため支出額は抑えられる傾向にあるのではないかと同協会はみている。

11月にイベントでPR

 同協会の上野会長らは4月28日、市役所を訪れ、清山知憲市長に日本一を報告。清山市長は「さらに消費が伸びるといい」と話していた。同協会は11月、恒例の「お菓子まつり」を市内で開き、まんじゅうのPRなどを行う予定という。


清山市長(左から2人目)に日本一を報告し、笑顔で記念撮影に臨む上野会長(同3人目)ら

 家計調査の結果は近年、各地域の団体などが地元をPRするデータとしてアピールするケースが目立っている。宮崎市は同調査のギョーザの1世帯(2人以上)当たりの購入額で22年まで2年連続日本一となっており、飲食店関係者らでつくる宮崎市ぎょうざ協議会が日本一をアピールしている。


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