【熊本】豪雨被災のアユ料理店 6月17日から今季の営業
九州豪雨で被災した「食処さかもと鮎(あゆ)やな」が6月17日、熊本県八代市坂本町の「さかもと復興商店街」で今季の営業を開始する。スタッフらは「坂本に活気と元気、笑顔を取り戻す力になりたい」と張り切っている。
さかもと復興商店街で営業
2020年7月の豪雨で営業を断念したが、球磨川沿いにある「道の駅坂本」の隣接地で開業した復興商店街に店を構え、21年に復活した。再開1年目の来客は2000人弱だったが、昨年は約3500人まで持ち直した。今年は客席数を10席増の41席とし、球磨川でのラフティングなどとの相乗効果により、4000人の客足を見込んでいる。
関係者を招いた試食会が6月12日にあり、アユ料理に舌鼓を打った。熊本県水俣市から参加した30歳代の男性は「とてもおいしい。ぜいたくな気分になる」と語った。
店では塩焼きをはじめ、甘露煮や田楽といったアユ料理が球磨川の風景とともに楽しめる。スタッフ29人のうち27人が70歳以上で、最高齢は84歳。店を運営する一般社団法人「さかもと」の松嶋一実代表理事(75)は「後継者の確保が課題。町のさらなる活性化のため、若手の育成に力を入れたい」と話した。
今季は6月17日~11月5日の土日・祝日とお盆の8月11~15日、午前11時~午後3時で営業。10品が並んだ「鮎づくし」(税込み3800円)などが人気で、単品もある。問い合わせは同店(0965-45-2677)へ。