【熊本】内村さん監督作品を初公開 人吉で復興映画祭

 映画の力で熊本の復興を支援する「くまもと復興映画祭」が6月24日、熊本県人吉市の市カルチャーパレスで開かれた。同市出身のタレント内村光良さん(58)による映画「夏空ダンス」が初公開され、約350人の観客から大きな拍手が湧き起こった。


「夏空ダンス」について語る内村さん

 映画祭は2016年4月に起きた熊本地震の翌年に始まり、7回目。「球磨川特別編」として昨年に続き、20年7月の九州豪雨の被災地が会場となった。地元の高校ダンス部で、ダンサーへの夢を抱く女子高生の青春を描いた「夏空ダンス」は、この日の最初の作品として披露された。

「今できることを精いっぱい」

 内村さんは上映後、映画祭のディレクターを務める熊本市出身の映画監督・行定勲さんと登壇。観客から撮影で苦労したことを質問されると花火大会のダンスシーンを挙げ、「本物の花火を背景に一発勝負で撮影した。初めの赤い花火が後ろに上がった時は震えた」と語った。

 地元に向けては、「『一歩一歩、今できることを精いっぱいやっていく』。映画をみて、そういったことを感じてほしい」とメッセージを送った。

 家族と訪れた人吉市の男性(27)は「地元愛にあふれていてとても感動した。映画のように若者たちが頑張って街が活気づいていけばいい」と話していた。