【熊本】中岳火口そばに休憩所 新見学エリアも運用開始

 熊本県の阿蘇山・中岳第1火口のそばに避難所を兼ねた休憩所の落成式が8月10日、現地であり、環境省や同県の関係者ら約80人が霧雨の中、完成を祝った。火口西側の新見学エリア「Eゾーン」の運用も始まった。


霧雨の中、テープカットで避難所兼休憩所の完成を祝う関係者

 施設は鉄筋コンクリート平屋の227平方メートル。休憩スペース、救護室、トイレなどを備える。同県阿蘇市が阿蘇山ロープウェー駅舎の跡地に整備し、7月に完成した。総事業費は3億7000万円。

 1次避難所は退避壕(ごう)で、その後に身を寄せる2次避難所となる。エアカーテンや自動制御換気システムで火山ガスの流入を防止し、屋根は直径50センチの噴石の落下に耐えられる。

 Eゾーンは、火口南側にある既存の「Bゾーン」が火山ガスの影響などで利用できない場合に開放される。佐藤義興市長は「生きている火山を目の当たりにできる。世界的観光地としての受け入れ態勢が整った」と述べた。


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