【山口】「まちじゅうエヴァ」第3弾 葛城ミサトが観光案内

 山口県宇部市は10月、人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズにちなんだイベントで市をPRする「まちじゅうエヴァンゲリオン」の第3弾を始める。音声AR(拡張現実)技術で登場キャラクターが市内の観光スポットを紹介したり、同市のものづくりの技術力をアピールしたりする新企画で集客増加を目指す。

宇部市で10月6日スタート

 シリーズを手掛けた庵野秀明監督の出身地であることをきっかけに、市は2021年12月~22年5月に第1弾、22年7~9月に第2弾を実施し、「エヴァ」ファンの取り込みを図った。第3弾は10月6日~来年1月8日の日程としている。

 市内の観光スポットなどをARで紹介するのは作品に登場する「葛城ミサト」(声優は三石琴乃さん)。ときわ公園や山口宇部空港などおよそ10か所でスマートフォンをかざすと、画面上に葛城ミサトが現れ、当人の声で各スポットの特徴や魅力を解説する。


音声AR技術を使って葛城ミサトが山口宇部空港について説明する際のイメージⓒカラー


 作品の中で重要な役割を果たす「ロンギヌスの槍(やり)」の長さ7メートル超の巨大レプリカも展示する。市内の鉄工会社「宇部スチール」が現在、廃材を使って製造中。市はときわ公園・彫刻の丘の地面に、突き刺した形での展示を計画している。

国内外のファンに向けて

 今回は、海外からの誘客にも取り組む。アジアの中でもファンが多いとされる台湾では、現地向けの日本観光情報サイトを活用したイベント内容の発信や、台湾在住の日本人ユーチューバーによるPR動画投稿を行う。

 昨年の第2弾開催時に山口宇部空港2階の出発ロビーに登場した高さ3メートルの「初号機」の巨大フィギュアも引き続き展示する。期間中は空港内に特設展示スペースを設けるほか、中央階段などにもキャラクターをデザインするという。

 市内の飲食店が作品をモチーフにしたメニューを考案・販売するグルメフェアや、JR宇部線の駅などを巡って景品が抽選で当たるスタンプラリーも実施予定。市観光交流課は「作品の魅力を体感できるものにしていきたい」としている。


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