【山口】下関港に過去最大のクルーズ船 岸壁完成後初
山口県内に寄港した客船で過去最大の規模を誇る国際クルーズ船「MSCベリッシマ」(17万1598総トン)が9月24日、下関市長州出島の下関港・新港地区に接岸した。22万トン級まで入港可能なクルーズ船用の岸壁が5月に完成し、初めて大型客船を受け入れた。
スイスの船会社MSCクルーズが運航する高層ビルのような船体は、全長315メートル、全幅43メートル。乗客5654人を収容できる。九州や韓国を巡る航海の途中で、1835人の乗客が太鼓演奏の歓迎を受けながら港に入った。
下関港は2019年4月、国から大型客船の受け入れを推進する拠点港湾に指定された。国土交通省は、日本海の沖合1キロに浮かぶ人工島「長州出島」で53億円を投じ、物流岸壁(328メートル)の隣に380メートルのクルーズ岸壁を整備した。
この日、岸壁の使用開始を祝う式典が現地で開かれ、国交省港湾局の稲田雅裕局長は「訪日外国人観光客を呼び込むゲートウェーとしてにぎわうことが期待される」と述べた。
市港湾局によると、下関港で受け入れた今年のクルーズ船は今回を含め8回。10月中旬には8万5619総トンの中国客船が寄港する予定という。