【熊本】「のと鉄道」応援切符 くま川鉄道など36社が販売
能登半島地震で被災した石川県の第3セクター「のと鉄道」を支援しようと、全国36の鉄道会社が3月1日から、オリジナルの応援切符を販売する。印刷費を除いた売り上げを寄付するという。
デザインは、架空の鉄道をテーマにした切符5枚と台紙のセット。鉄道愛好家として知られるお笑い芸人や芸能プロダクションのマネジャーらが考えた。台紙には鉄道写真家の中井精也氏が撮影した、のと鉄道の写真を載せた。
九州豪雨で一部運休が続く、くま川鉄道(熊本県人吉市)と東日本大震災で被害が出た三陸鉄道(岩手県)が各社に呼びかけ、実現した。湘南モノレール(神奈川県)、京都丹後鉄道(京都府)、土佐くろしお鉄道(高知県)、平成筑豊鉄道(福岡県)の駅などでも販売される。
切符は2000セット限定で、税込み2000円。くま川鉄道の永江友二社長は「豪雨の時に全国からいただいた支援への恩返しの気持ちだ。少しでも復旧につながってほしい」と話した。
「かめきち」さん、くまもと鉄道PR大使に
熊本県は2月27日、熊本市在住のタレント、かめきちさん(52)に「くまもと鉄道PR大使」を委嘱した。
熊本を拠点に活動するかめきちさんは大の鉄道好きで、テレビの情報番組で鉄道関係の取材を重ねてきたほか、2022年からはくま川鉄道の応援アンバサダーも務める。今後は同社に加えて、JR九州と熊本電鉄、肥薩おれんじ鉄道、南阿蘇鉄道のPRを行い、沿線の魅力も伝えていく。
県内の鉄道各社は過疎や災害からの復旧など共通する課題を抱える。県庁で田嶋徹副知事から委嘱状を交付されたかめきちさんは、「鉄道は地域の足というだけでなく、車窓の風景や沿線の土地の味、とロマンに満ちている。特に子どもたちのファンが増えるよう、さまざまな発信をしていきたい」と話していた。