【鹿児島】枕崎の耕作放棄地から芋焼酎 官民連携で挑む

 航空会社のソラシドエアと薩摩酒造、鹿児島県枕崎市は、地域課題の解決に向けた包括連携協定を締結した。第1弾として耕作放棄地を活用した芋焼酎造りを行う。それぞれが持つ強みを生かし、持続可能な地域社会の実現を目指す。

活性化策の第1弾


包括連携協定を結んだソラシドエアの高橋宏輔社長(左端)や薩摩酒造の本坊愛一郎社長(左から2人目)ら(9日、枕崎市で)=ソラシドエア提供

 協定には枕崎市で地域の活性化事業を行う一般社団法人「地域商社推進機構」も参加した。市と機構が耕作放棄地の活用を模索する中で、宮崎市を拠点に九州各地の振興に取り組むソラシドエアと、地元で芋焼酎「さつま白波」などを手がける薩摩酒造の2社の参画も決まったという。6月9日に枕崎市で4者の代表による協定の締結式が開かれた。

 活用する耕作放棄地は同市内の約2000平方メートルで、6月から土地を耕し始める。2025年4月に芋焼酎の原料となるサツマイモを植え、同8月に4トンを収穫する計画だ。ソラシドは人材を、薩摩酒造はノウハウをそれぞれ提供し、1升瓶で2000本の芋焼酎の生産を目指す。

 4者は今後、様々な活性化策に取り組む予定だ。ソラシドエアの担当者は、「それぞれの強みを生かして地域課題の解決につなげたい」としている。


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