【熊本】熊本駅前広場を再整備へ 完成は2026年度以降

 JR熊本駅(熊本市西区)の新幹線口駅前広場について、熊本市は乗降場所の新設を盛り込んだ再整備計画を策定した。大型連休や行楽シーズンに頻発する渋滞の解消が狙いで、2026年度以降の完成と供用開始を目指す。

渋滞解消へ乗降場所を新設

 駅西側の広場(約5700平方メートル)は、九州新幹線の全線開通に合わせて市が整備して11年に供用を開始した。駅の利用者のための乗降場やタクシー・観光バスの待機場、20分間無料で一般車が駐車できるスペースなどを備えている。


熊本市が再整備を計画するJR熊本駅の駅前広場

 当初、市は1日12時間の利用台数を261台と想定していたが、観光客ら駅を利用する人が増え、広場周辺で深刻な渋滞が起きるようになった。22年5月の大型連休の利用台数は想定の約8倍の2002台で、混雑時には約400メートル離れた県道の交差点まで車列が続くこともあったという。広場内の道路は1車線しかなく、乗降のために停車する車両が滞留したことが原因で、市民へのアンケート調査でも「乗降場について不満を感じている」との回答が半数以上を占めた。

 市は7月、広場北側に一般車の乗降場所を新設して交通量を分散する再整備計画を策定。広場内の道路を1車線増やし、一般車専用とタクシー・観光バス専用に分ける。また、渋滞の一因となっていた一般車の停車スペースは廃止し、タクシーとバスの待機場を拡大する。乗降場所の増加で1時間で最大309台の利用に対応できるようになると試算している。

 市は24年度、事業費約7000万円を計上して基本設計と詳細設計を進める方針で、担当者は「安全で快適に利用できる駅前広場を目指して進めていきたい」と述べた。


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