【鹿児島】徳之島世界遺産センター 12月22日オープン
世界自然遺産に登録されている徳之島に、環境省が整備を進めていた「徳之島世界遺産センター」(鹿児島県徳之島町花徳)が完成した。自然の魅力や環境保全の取り組みを発信する施設で、鹿児島県内では屋久島、奄美大島に次ぐ3か所目。12月22日にオープンする。
11月22日、報道陣向けに内覧会が行われた。施設は木造平屋で、延べ床面積約450平方メートル。総事業費は8億2850万円。「徳之島リビングミュージアム」をテーマに、訪れた人にくつろぎを提供する空間づくりを目指している。
動植物150種を紹介
館内中央の「いのちのにぎわい箱庭」では、徳之島に生息する動植物約150種をジオラマと映像で紹介。隣の大型モニターでは、パネルを操作してアマミハナサキガエルなどの希少動物を拡大して見ることができる。小さな生き物を顕微鏡で観察したり、実物の岩石に触れて地質の多様性を学んだりするコーナーもある。
北側には高さ3メートル、幅19メートルにわたってガラス窓を配置。窓の向こうに国立公園区域の三方通岳(さそんつじだけ)が望め、世界自然遺産の島を体感できるのも特徴だ。
センターは県道沿いに位置し、敷地内には道の駅「とくのしま」もある。オープン前日の12月21日には記念式典が開かれる。
センターを運営する「徳之島世界遺産センター管理運営協議会」の中島美和事務局長は「多くの方に『世界自然遺産の島・徳之島』の魅力と生物多様性の豊かさを感じてもらいたい」としている。