【山口】錦帯橋で5年に1度の調査と工事 来年3月まで
山口県や岩国市が世界文化遺産登録を目指す国の名勝・錦帯橋(岩国市)で、5年に1度の老朽調査と保全工事が12月に始まる。作業用の足場が設置される12月2日頃から工期が終わる来春まではシートで覆われていつもの姿は見えないが、工事期間中も橋を渡ることはできる。
工事期間中も通行可能
老朽調査は安全に渡るために橋の状態を調べる健全度調査の一環。目視やハンマーによる打音検査、含水率の測定などを12月21~24日に行い、劣化や腐朽具合を調べる。保全工事は2025年3月中旬頃までを予定しており、防腐処理や劣化した部分の補修を行う。
健全度調査には「強度試験」もあり、9月に実施。岩国高の生徒たち約130人が橋に乗って重し役となり、荷重をかけた際の橋のたわみなどを測定した。市は強度試験と老朽調査を早稲田大理工学術院総合研究所に委託しており、分析結果を24年度末に公表する。
市錦帯橋課は「安全に調査と工事を終えたうえで、桜の時期に足場の取れた錦帯橋の本来の姿を見てもらうようにしたい」と話している。