【長崎】「南蛮屏風」複製品を県に寄贈 キヤノンとNPO
米クリーブランド美術館に所蔵されている「南蛮屏風(びょうぶ)」(高さ約147センチ、幅約337センチ)の高精細複製品が県に寄贈された。3月16日まで長崎歴史文化博物館(長崎市)の1階エントランスホールに展示される。観覧無料。
「南蛮屏風」は、日本に渡来したヨーロッパ人との交易の様子を描いており、16、17世紀に数多く制作された。今回のオリジナルの作品は、長崎を代表する商家の6代目当主で、実業家などとして活躍した永見徳太郎の旧蔵品。17世紀初期に作られたとされ、300人以上の人が描かれるなど、華麗で装飾的な表現が見られる。
キヤノンとNPO法人「京都文化協会」が取り組む「綴(つづり)プロジェクト(文化財未来継承プロジェクト)」の一環で、同じ大きさの複製品が作られ、ゆかりの長崎に寄贈されることになった。
7日に行われた受贈式で大石賢吾知事は「県民を代表して感謝申し上げる。県内各地での特別展示や教育分野でも活用していきたい」と述べた。