【山口】山口市役所の新庁舎が完成 5月7日に供用開始

 山口市役所の西側に整備を進めていた新本庁舎棟の完成式典が4月12日に開かれた。伊藤和貴市長や村岡嗣政知事、県関係の国会議員らがテープカットで祝福した後、真新しい庁舎を内覧した。5月7日から供用を開始する。


完成した山口市役所の新本庁舎棟

 現在の庁舎は、山口大の旧教育学部学舎を利用。建設から60年以上が経過し、外壁塗装や鉄筋コンクリートにひび割れが発生するなど老朽化が進んでいた。

 新本庁舎棟は2023年に着工し、25年3月に完成した。鉄骨一部鉄筋コンクリート造りの地上6階、地下1階建てで、延べ床面積は2万4129平方メートル。地震に強い免震構造を採用している。総工費は人件費や物価の高騰で、当初より約8億円増の約139億8000万円となった。

 庁舎内は、引っ越しや証明書の発行など市民の利用が多い窓口を1、2階に配置。現在は別棟にある教育委員会や選挙管理委員会、消防本部も集約した。外観は市中心部の景観になじむよう、山口サビエル記念聖堂の鐘塔に合わせ、新庁舎各階のひさしを白色にした。

 天井の金属パネルに冷温水を循環させる「天井放射空調」を導入するなどし、従来と比べて必要なエネルギー消費量を50%以上削減できるという。


式典でテープカットする出席者

 式典では、25年が1市4町の合併から20年の節目になることを踏まえ、伊藤市長が「記念すべき年にふさわしい新本庁舎棟の完成を祝うことができてうれしい。中心市街地の発展をリードする拠点にしたい」と意気込んだ。

 現庁舎の解体工事は夏頃から始め、跡地には市民交流棟や広場、立体駐車場を整備する予定。全体の工事は28年8月に完了する見通し。


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