【山口】経営難の錦川清流線、岩国市が存続方針を発表
赤字が続く山口県岩国市の第3セクター・錦川鉄道の錦川清流線について、存廃の検討を行っていた同市は、全線で存続させる方針を発表した。現状維持やバス転換などの案と比較した結果、市の実質負担額を最も低く抑えられるなどとして、「みなし上下分離」方式を採用する。
「みなし上下分離」方式で
錦川清流線は市中心部の川西駅と市北部の錦町駅を結ぶ32.7キロ。乗客数の減少などで経営状況が厳しくなっており、毎年1億円超の赤字を市が補填(ほてん)している。
同方式は、錦川鉄道が線路などの鉄道施設を保有し続けて運行し、市が維持管理や投資の費用を負担する形。今年4月から移行する。
大量輸送性や定時性を評価
市は、現状維持や、一部もしくは全線のバス転換、さらに、市が鉄道施設を保有して維持管理を担い、錦川鉄道が運行する「公有民営上下分離」方式なども検討した。その結果、みなし上下分離方式では、有利な地方債が充当できて市の負担軽減が見込まれるほか、バス転換に比べて大量輸送性や定時性を維持できるメリットがあると判断した。
錦川清流線が運行していることで現在、年間約1億円の行政経費抑制や経済面での効果がもたらされていることも踏まえたという。
ただし、将来的には車両更新なども必要となり、沿線人口の減少は今後も続く見通し。このため市は10年後の2035年度をめどに再び在り方を検討することにしている。
福田良彦市長は2月中旬に開いた定例記者会見で「これからも利用促進を図っていく」と話した。
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