製鉄マンに愛されてきた味 マップを片手に北九州・戸畑チャンポンを楽しんで!

 北九州市戸畑区で愛されるご当地グルメ「戸畑チャンポン」の飲食店マップができました。区役所の職員が食べ歩き、店の特徴や看板メニューなどを紹介しています。


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細めの「蒸し麺」が特徴

 戸畑チャンポンは細めの「蒸し麺」を使うのが特徴で、ゆで上がりが早く、製鉄所の忙しい従業員たちに愛されてきました。「蒸し麺を使う」こと以外はすべて自由で、スープや具材に各店の個性があります。


たっぷりの具材の下に細麺が隠れている

 戸畑区ではこのチャンポンをPRするため、2009年にもマップを作成しました。しかし10年以上がたち、閉店したところもあるため、内容を刷新して作り直すことにしました。


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9店の個性を紹介

 マップには、チャンポンや焼きチャンポンを提供する区内の9店舗を写真とともに掲載。「たっぷりの野菜と、あっさりした豚骨スープの相性が抜群」「スープは、豚骨と野菜から丁寧にとっているコラーゲンたっぷりのチャンポン」など、それぞれの特徴も紹介しています。


9店の基本情報や味の特徴を紹介

 チャンポンは中華料理店だけでなく、カラオケスナックやお好み焼き屋など、幅広いジャンルの店で提供されています。マップは、所在地や営業時間といった基本情報はもちろん、店の歴史やサイドメニューなどにも触れ、それぞれの個性が伝わるよう工夫しました。

 取材・執筆、写真撮影は、区役所総務企画課の職員4人で担当し、レイアウトなどもすべて手作りです。マップはJR小倉駅の観光案内所などで配布しているほか、北九州市のホームページからもダウンロードできます。


戸畑区内の主要施設も掲載されている


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戸畑に食べに来て!

 戸畑チャンポンの最大の特徴である「蒸し麺」は、乾燥させると長期保存が可能で、遠洋漁業に出る乗組員のために戦前に開発されました。高度経済成長期には、この蒸し麺を用いたチャンポンが「早くておいしい」と製鉄マンに好評で、地域に根付きました。

 最近では戸畑区外でも提供する店が増え、知名度は着実に上がってきました。一方、地元では店主の高齢化が進み、後継者がいない店も目立つそうです。


戸畑区と若松区を結ぶ若戸大橋。戸畑にはかつて遠洋漁業の基地があった

 区の担当者は「戸畑まで足を運んでもらい、各店の個性を楽しみながら食べてほしい」と話します。マップには、戸畑の"チャンポン文化"を残していきたいという職員たちの思いが込められています。


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